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税務トピックス 2022年3月15日

【時事解説】危機になるほど注目度が高くなる手元流動性 その2

手元流動性とは当座資産から売掛金を除き、現預金とすぐキャッシュに変換可能な短期運用の有価証券から成ります。手元流動性は今すぐに支払い手段として使える現預金相当額です。

手元流動性比率(手元流動性/月商)は手元流動性が何か月分の売上に相当するかを示しています。今回のコロナ危機のように急速に売上の減少に見舞われたとき、何カ月分の売上の喪失に耐えられるか、ということを表現しています。つまり、企業の直近の耐久力を示しているものだといえます。

もっと厳密に企業のギリギリの耐久力を示すのは、手元流動性と固定費の比較です。固定費とは売上があろうがなかろうが関係なく支払い続けなければならない、人件費、家賃などの固定的な費用です。売上がゼロになっても耐えられる最終的な企業の耐久力は、手元流動性が固定費の何か月分あるかで判断されます。

流動比率や当座比率は流動負債との相対比較ですから、短期借入金を借りて現預金を増やしても分子と分母が同時に増えるだけで、比率はさほど改善しません。しかし、手元流動性比率は、短期借入金を借り入れて現預金を増やせば、向上します。本当の緊急時には企業の借入能力も問われており、借入金を増やしても手元流動性を厚くすることが求められます。ただ、借入金の増加による手元流動性の増加は当面の資金繰りには役立ちますが、長期の財務の安定性にはマイナスに作用することは注意しなければなりません。

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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