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お知らせ 2021月09月21日

《コラム》キャンペーン報償でギフト券をもらった時の事業者等の課税関係

◆キャンペーン報償でのギフト券の所得課税
 保険代理店業を行っている事業者が、保険会社の推進強化月間のキャンペーンで一定の成績を上げ、報償としてギフト券をもらいました。この場合の課税関係はどうなるのでしょうか?
 事業者といっても、法人の場合と個人事業の場合の2つの形態があります。
 法人=会社の場合は、「無償による資産の譲受け」としてその事業年度の収益の額となります(=雑収入計上します)。
 個人事業者の場合も、事業を行ったことで得られたものですので、「事業に係る総収入金額」として課税対象となります。
 いずれにしても、ギフト券の価値相当分は所得課税の対象となります。

◆消費税の扱いはどうなる?
 では、その事業者が消費税の課税事業者であった場合には、ギフト券に係る消費税の課税問題も発生するのでしょうか?
 消費税法では、キャンペーン報償のギフト券の取得は、「無償であって対価を得て行う取引ではありません」ので、もらった時には不課税扱いとなります。ただし、そのギフト券で事業に必要な物品等を購入した場合は、課税仕入れとして消費税の取扱いが発生することとなります。

◆報償の対象者が個々の役員や社員の場合
 また、もしも、こうしたキャンペーンでの報償対象者がそれぞれの事業者に属する従業員や役員・社員であった場合には、少し課税関係が変わってきます。
 所得税基本通達では、「役員又は使用人が自己の職務に関連して使用者の取引先等からの贈与等により取得する金品に係る所得は、雑所得に該当する」としています。
 雑所得となった場合、サラリーマンやOLで年末調整を受けている人は、20万円以下ならば確定申告をしなくてもよいとされています(ただし、勤務先からの年間給与収入が2,000万円以下の人に限ります)。
 なお、上記の場合であっても、医療費控除やふるさと納税で確定申告をする場合には、雑所得として申告が必要となりますので、その分の計上を忘れないようにしなければなりません。

コラム 2021月09月21日

《コラム》国際的な租税回避にデジタル課税の波

 今年7月、OECDでGAFAなど多国籍企業に対する新たなデジタル課税の導入が大枠で合意され、同月、イタリアで開催されたG20においても承認を受けました。合意内容はこれまでの国際租税法の枠組みを超える画期的なものとなっています。

◆課税はローカル、経済はグローバル
 課税権はそれぞれの国が持ち、課税対象、税率などを定めます。国際的な経済活動には2国間で租税条約が締結され国内法に優先します。外国法人は国内源泉所得に課税され、事業所得は国内に有する恒久的施設(PE)に帰属する所得のみに課税されます。
 一方、経済は国家の枠組みを超え、グローバル化、デジタル化が進み、多国籍企業は法人税率の低い国に拠点を構え、日本などサービス消費国にPEをもたずに事業展開することにより租税を回避できます。
 OECDで合意されたデジタル課税は、多国籍企業に新たな課税の仕組みを設け、PEが設置されない消費国においても売上に応じて法人税を課税できるようにするものです。

◆デジタル課税の2つの柱
第1の柱:グローバル収益に課税
 グローバル収益が200億ユーロを超える多国籍企業を対象に、通常利益(税引前利益率を10%として算定)を超える残与利益(10%を超える部分の利益)の20~30%に対する法人税を、PEの有無にかかわらず、サービス消費国の間でそれぞれの売上に応じて按分します。

第2の柱:最低法人税率の導入
 グローバル収益が7億5,000万ユーロ以上の多国籍企業を対象に、最低税率(少なくとも15%)による法人税を課し、子会社等が軽課税国にある場合は、子会社等に帰属する所得を親会社で合算し、最低税率までの上乗せ課税を行い(所得合算ルール)、親会社等が軽課税国にある場合は、子会社等の支払う使用料等は、最低税率の課税に服さない範囲で損金算入を否認する(軽課税支払ルール)など追加納税を課します。

◆法人税率の引下げ競争は終焉か?
 これまで経済のグローバル化の中で企業を自国に誘致すべく租税競争が行われ、世界中で法人税率の引下げが行われてきました。今回のデジタル課税で設定される最低税率は多国籍企業に対するものですが、感染症の影響により世界中で財政支出が増大する中、財源確保のため法人税率の国際的な引下げ競争にも歯止めがかかりそうです。

その他 2021月09月14日

生保協会、保険料控除の引き上げ要望

生命保険協会が2022年度税制改正に関する要望書を発表しました。保険料控除の上限引き上げや、相続財産の評価時に「500万円×法定相続人の数」まで認められている生命保険金の非課税枠の拡大など、保険に関わるさまざまな税制の拡充を求めています。

重点項目として挙げたのは、支払った保険料の一部が所得控除される「保険料控除」の拡大です。生命保険、介護医療保険、個人年金保険に払い込んだ保険料は、所得税と住民税が一定額まで控除されます。限度額は、2011年までの契約では所得税10万円、住民税7万円、12年以降の契約では所得税12万円、住民税7万円となっています。要望書では、「人生100年時代を迎え、少子高齢化の急速な進展や働き方・ライフスタイルの多様化など社会環境が変化する中、持続可能な社会保障制度の確立と国民生活の安定に資するため」として、生命保険、介護医療保険、個人年金保険それぞれの所得控除額の上限を現行の4万円から5万円に引き上げ、それに伴い合計の控除額も12万円から15万円へ引き上げるよう求めました。住民税についても、合計の上限7万円は据え置きとした上で、各保険の控除上限額を2.8万円から3.5万円に拡充するよう要望しました。もっとも同協会は同じ内容の要望を毎年挙げていて、その内容に大きな変化はありません。

他には、生命保険金の相続非課税枠についても控除上限額の引き上げを訴えました。相続税には、「3千万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除額とは別に、死亡保険金に「500万円×法定相続人の数」の控除枠が設けられています。要望書では、遺族の生活資金の確保のために、現行の控除枠に加えて新たに「配偶者分500万円+未成年の被扶養法定相続人の数×500万円」の控除額を設けるよう求めました。今ある非課税枠だけでは生活資金を賄いきれていないケースが多いとして、「遺族の生活資金まで課税の対象とされることのないようにすべき」としています。

<情報提供:エヌピー通信社>

コラム 2021月09月14日

《コラム》相続で所有者不明土地にしないために

 高齢化で相続が増加する中、利用されない土地が増えると、所有者が判明しない、又は連絡がつかない所有者不明土地が生じます。今年4月、これらの解消を目的とした民事基本法制の見直しが行われました。

1.不動産登記制度の見直し
 相続登記が義務化され、不動産を相続により取得した者は、その取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しないと10万円以下の過料が徴収されます。一方、相続登記はこれまで、登記義務者が共同して申請しなければなりませんでしたが、新たに相続人が自らを登記名義人の法定相続人であることを申し出れば、単独で登記申請できる「相続人申告登記」※が新設され、登記申請義務を履行したものとみなされます。また、令和4年の税制改正では、相続人の登録免許税の負担軽減措置が図られる見込みです。(※所有権の移転登記ではなく、報告的な登記とされます)

2.相続土地国庫帰属制度の創設
 相続した土地を国が買い取る制度も新設されました。相続人にとっては朗報ですが、国は、安易な買取りを防ぐ観点から様々な条件をつけてハードルを高くしています。建物は相続人が取り壊して更地にすることや、土壌汚染や埋設物のある土地、崖地、担保権の設定された土地、通路に利用される土地、境界に争いのある土地などは、買取りの対象からはずされ、買い取る場合でも10年分の管理費用を国に支払うことが条件となるなど利用し難さが指摘されています。

3.土地利用に関連する民法の見直し
 民法も新制度の後押しをします。遺産分割協議の長期未了状態を解消するため、相続開始から10年経過したときは、特別受益者の相続分や寄与分によらず、画一的な法定相続分で遺産分割することとなりました。
 また所有者不明土地の利活用を促進する観点から新たな管理制度が創設され、選任された管理人が当該土地の管理や売却をできるようにしたほか、所有者不明土地を電気・ガス・水道などライフラインの確保に利用できるようになりました。

◆相続で所有者不明土地にしないために
 親世帯と同居することが少なくなり、相続が起きると土地や建物の利用目的が失われ、維持コストの負担も重くなります。行き場のない不動産としないためにも親の世代が将来の活用や処分に責任をもって臨むことが必要な時代になったと言えそうです。

税務トピックス 2021月09月7日

最賃、過去最大の28円引き上げ

 厚生労働相の諮問機関「中央最低賃金審議会」が2021年度の地域別最低賃金について、都道府県の時給を一律28円引き上げるよう求める目安を厚労相に答申しました。引き上げ幅は過去最大。経営者側は新型コロナウイルス感染拡大による経済状態悪化を理由に抵抗しましたが、政府方針を背景に引き上げで決着しました。
 新たな最低賃金は10月ごろから適用されます。時給換算で現行の全国平均902円は930円となる予定です。

 政府は16年度以降、経済再生のため早期に全国加重平均で1000円を目指すとし、19年度まで4年連続で3%以上(20円台)の引き上げが行われました。しかし20年度は新型コロナの感染拡大による企業業績悪化を背景に審議会は目安を示さず、0.1%(1円)の引き上げにとどまっていました。

 今回の引き上げには菅義偉首相の強い意思が反映された形です。コロナ禍で非正規労働者や医療など生活に不可欠なエッセンシャルワーカーの低待遇に注目が集まったことに加え、政府は地方移住を推し進める観点からも、賃金水準を底上げして地域経済を活性化させる必要性を強調してきました。

 6月に閣議決定した「骨太の方針」にも「早期に全国加重平均1000円」が盛り込まれています。衆院選を前にした今年は特に、庶民の生活底上げをアピールしたいという意識も見え隠れするといえそうです。

 一方、コロナ禍の影響でサービス業を中心に経営環境は厳しい状況です。特に中小企業にとっては人件費の増加は負担ともなります。こうしたことから日本商工会議所の三村明夫会頭は「先が見通せない中、大幅な引き上げは到底納得できない。多くの経営者の心が折れ、廃業がさらに増加し、雇用に深刻な影響が出ることを懸念する」とのコメントを発表しています。

<情報提供:エヌピー通信社>

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