日本証券業協会、投資信託協会、全国証券取引所協議会の3会が、現状は租税特別措置で規定されているNISAを恒久的な制度にするための「NISA法」を制定するよう、国に要望しました。口座の開設・移管の手続き迅速化を図る見直しや、ジュニアNISAを利用する子どもへの贈与の税負担を優遇する改正も要望し、制度の普及・定着を目指します。
要望書では、NISA以外の資産形成法である企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金は「確定拠出年金法」、住宅財形と年金財形は「勤労者財産形成促進法」といった根拠法があることに言及。NISAは租特による規定に留まっている状態を見直し、NISA法を制定することで「国民の安定的な資産形成に資する恒久的な制度にするべき」と訴えました。
また、手続きの簡素化や迅速化のための見直しも求めています。非課税期間終了により特定口座に移管する際に必要な書面を省略することや、開設の際に重複口座の確認に時間が掛かる制度を見直すように要望しています。
さらに、20歳未満の人の投資益を年間80万円まで非課税にするジュニアNISAの利用促進を図るための見直し要望も盛り込みました。現行では子や孫にジュニアNISAのための資金を贈与した際の税優遇は設けられていませんが、贈与税の基礎控除額110万円とは別枠の税優遇措置を設けるべきとしています。また、現行では本人が18歳になるまで口座から現金を引き出せないという制限につき、12歳以降は制限を解除するように求めました。
<情報提供:エヌピー通信社>