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コラム 2022年6月14日

外貨建保険の募集人に新ライセンス

 契約時に元本割れリスクの説明が不十分だったとして近年苦情が相次いでいる「外貨建保険」を巡り、生命保険協会は募集人のリテラシー向上へ向けた新たなライセンスとして「外貨建保険販売資格」の運用をはじめました。今年4月以降は有資格者でなければ外貨建保険を販売できないようになっています。

 外貨建保険とは、米ドルや豪ドルなどの外貨で保険料を払い込み、外貨で保険金や解約返戻金を受け取る仕組みの生命保険商品のことを指します。払い込んだ保険料は外国債券などにより運用されるため、保険でありながら運用実績や為替相場の変動などにより損益が発生する特徴があります。国内の金利が低位にとどまり続ける中、外貨による利回りが期待できるとして外貨建保険の販売額は2010年代に急伸しました。

 しかし近年は、相場・為替変動による元本割れのリスクや早期解約のペナルティー手数料の発生といった重要事項の説明が不十分だったとして契約者が代理店に苦情を申し立てる事例が相次いでいます。

 生命保険協会のデータによると、銀行等代理店で発生した外貨建保険契約に関する苦情の件数は調査を開始した2012年度の597件から年々増加し、19年には2822件に上りました。20年には新型コロナの影響で対面販売が敬遠されたことに伴い苦情件数も減少したものの、金融庁による21年の調査によれば外貨建保険の運用の結果として全体の4割の契約者で含み損益が赤字に陥っていて、「引き続き苦情が発生する可能性は高い」と業界に向け改善を促しています。

 金融庁からの要請を背景に、生命保険協会は募集人のリテラシー向上を促すため「外貨建保険販売資格試験」を2020年に創設しました。同年8月から生命保険会社の職員や代理店を対象に試験を実施し、今年4月からライセンス保有者のみ外貨建保険を販売できるようになっています。

<情報提供:エヌピー通信社>

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