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税務トピックス 2022年9月13日

ふるさと納税 寄付額が過去最高

 任意の自治体に寄付をすると住んでいる場所で税優遇を受けられる「ふるさと納税」制度に基づき、2021年度に全国の自治体が獲得した寄付金の総額が8千億円を超え、過去最高を更新しました。前年度の6725億円から1千億円以上伸びたことになります。長引くコロナ禍で巣ごもり需要が増え、地方の特産品だけでなく、日用品や食料品などの返礼品も人気を集めています。

 21年度の寄付総額は8302億円。制度が始まった08年度の100倍超となります。寄付件数も4447万3千件で過去最高を記録。納税額が最も多かったのは、北海道紋別市で152億9700万円。宮崎県都城市が146億1600万円、北海道根室市が146億500万円と続いています。

 ふるさと納税制度は、任意の都道府県・市区町村に寄付をした場合に、今住んでいる場所で納める所得税や個人住民税から税額控除を受けられる制度。地域間の財源格差の是正や、生まれ育った故郷を応援したいという声を受けて始まりました。開始当初の利用は伸び悩みましたが、11年に発生した東日本大震災をきっかけに、被災地への復興支援の新たな形として認知度が拡大。その後、各地の特産品を実質2千円で受け取れる返礼品の人気が爆発し、同制度を利用した寄付金額は、返礼品を規制した19年度を除き、右肩上がりで増え続けています。

 1月1日から12月31日の間に行われた寄付額が次の年の住民税などから差し引かれる仕組みのため、来年に税優遇を受けたければ年内に寄付を済ませる必要があります。年末が近づくにつれて「今年分の寄付を済ませておかないと」と考える人は多くなるので、年の瀬ともなると各ポータルサイトにはアクセスが殺到します。そうでなくても人気の返礼品は数に限りがあるため、秋ごろになれば目当ての返礼品が〝品切れ〟ということもざら。ここは賢く、今のうちにふるさと納税をゆったり行うことも検討したいところです。

<情報提供:エヌピー通信社>

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