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税務トピックス 2024月07月9日

過去最高 7.3戸に1戸が空き家

 相続などをきっかけに誰も住まなくなったまま放置された空き家が、全国で増え続けています。総務省の調査によれば、2023年の国内の住宅総数に占める空き家の割合は13.8%で、7.3戸に1戸が空き家でした。こうした状況を問題視した国は昨年4月、不要な相続土地を国に引き渡せる制度を設けています。

 総務省は5年ごとに行われる「住宅・土地統計調査」の最新結果(23年版)を公表しました。それによれば全国にある空き家の数は約900万戸に上り、前回調査からの5年間で約50万戸増加。30年前と比べると2倍に増えている計算です。

 日本の総住宅戸数は約6502万戸で、空き家率は13.8%でした。空き家率は30年前には9.8%でしたが、20年前は12.2%、10年前には13.5%と、徐々にですが増加していて、5年ごとの調査のたびに過去最高を更新し続けています。

 空き家のうち、賃貸用や売却用、別荘などに該当せず、使用目的のない物件は前回からおよそ37万戸増えて約385万戸。空き家全体に占める割合は42.8%となっています。同省統計局は、「単身高齢者世帯の増加に伴い、亡くなったり施設に移ったりして空き家になるケースが増えている」とみています。

 都道府県別にみると空き家率が最も高かったのは和歌山県と徳島県(21.2%)。次いで山梨県(20.5%)。鹿児島県(20.4%)、高知県(20.3%)がこれに続きました。

 空き家を減らすために国は昨年4月、不要な相続土地を一定の条件下で国に引き渡せる「相続土地国庫帰属制度」をスタート。法務省によれば、同制度が始まってからの約1年間で1905件の利用申請があり、248件が今年3月末までに国に引き取られています。

<情報提供:エヌピー通信社>

税務トピックス 2024月07月2日

青色申告取消処分は「合憲」

 国が行った青色申告の承認取消処分で、納税者に事前に防御の機会を与えなかったことが違憲に当たるかが問われた裁判で、最高裁はこのほど、納税者の上告を棄却し、合憲とする判断を下しました。

 複式簿記による記帳などを義務付けるかわりに税制上の恩恵が受けられる「青色申告」は、いったん申請すれば永遠に続く特典というわけではなく、帳簿等の保管不備、税務調査での非提示、隠ぺい、仮装などがあれば、取り消されることがあるものです。承認が取り消されると少なくとも2期の事業年度において、再び青色申告をすることは認められません。

 原告の法人は2018年~19年に2期にわたって期限内の申告を失念。税務申告を依頼していた税理士法人の担当職員のミスでしたが、2事業年度連続での期限後申告は承認取消事由に当たるとして、青色申告を取り消されました。これに対し、30年以上にわたって適正な記帳、申告を行ってきた事情などを考慮せずに承認を取り消し、その際に納税者に防御する機会を与えなかったことは裁量権の逸脱だとして裁判を起こしたもの。一審、二審ともに敗訴した納税者側が「何人も法律の定める手続きによらなければ(以下略)刑罰を科されない」とする憲法31条に反するとして最高裁に上告していました。

 最高裁第三小法廷の渡邉惠理子裁判長は、青色申告承認取消の処分を行うに当たって弁明の機会を与えなければならないとする法律上の規定は存在しないと指摘。さらに、①金銭に関する処分は事後的な手続きで処理することが適当であり、事後の国税不服審判所への不服申立ての制度が整備されていること、②大量・反復的に行われること、③限られた人員で適正・公平・迅速に手続きの処理を図らなければいけないこと、④処分理由の提示が要求されていること――などを理由に、納税者に防御の機会が与えられなかったとしても憲法31条に反するものではないと結論付けました。

<情報提供:エヌピー通信社>

コラム 2024月07月2日

《コラム》一部の国家資格や免許を順次デジタル化

◆デジタル社会の実現に向けた重点計画
 デジタル社会の実現を目的とした「デジタル社会の実現に向けた重点計画(以下、重点計画)」が令和5年6月9日閣議決定されました。この重点計画の1つにマイナンバーと健康保険証や運転免許証の紐づけのような、マイナンバーを活用した行政サービスの拡充があります。なお、運転免許証については、2024年度中に開始予定となっています。

◆32国家資格および免許をデジタル化
 重点計画の一環として、政府は医師、税理士などの税・社会保障関係を中心とした32国家資格や免許を令和6年6月より順次デジタル化します。これにより、該当の資格を有するものについてはマイナポータルからデジタル資格証を閲覧可能になるほか、資格の新規取得や住所変更、申請に必要な支払いがオンラインで可能になり、その際の住民票などの書類添付も省略できるようになります。
 政府は今後も該当資格を拡充していく計画であり、現時点で令和6年度以降に保険医や医師臨床研修修了者などの8資格、令和7年度以降に行政書士やキャリアコンサルタントなどの7資格が予定されています。

◆デジタル化される国家資格の種類
 令和6年6月より順次資格および免許がデジタル化される国家資格は以下の通りです。
医師、歯科医師、薬剤師、看護師、准看護師、保健師、
助産師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、
言語聴覚士、臨床検査技師、臨床工学技士、診療放射線技師、
歯科衛生士、歯科技工士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、
柔道整復師、救急救命士、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士、
公認心理師、管理栄養士、栄養士、保育士、介護支援専門員、
社会保険労務士、税理士

コラム 2024月06月25日

《コラム》マイナ保険証への切り替え

◆今の健康保険証は2024年12月1日に廃止
 今年12月に保険証の完全切り替えが行われます。マイナンバーカードに健康保険証が入ります。マイナ保険証をお持ちでない方は切り替えをする必要があります。マイナ保険証に切り替わっても、廃止後1年間は従来の保険証が使えることになっています。

◆そもそもマイナンバーカードとは
 各市町村で住民からの申請により無料で交付される、氏名、住所、生年月日、性別などが記載された顔写真付きのプラスチックカードです。カードの表面は顔写真付きの本人確認書類として利用できます。裏面にはマイナンバー(12桁の番号)が記載されており、ICチップを利用してオンライン上で安全かつ確実に本人確認ができます。

◆マイナンバーカードの安全性
 マイナンバーカードを万一紛失した場合には個人番号カードコールセンター(0120-95-0178)に電話連絡すればカードの一時停止措置が取られます。コールセンターは24時間365日受け付けています。マイナンバーカードは顔写真付きですので第3者がなりすましを行うのは困難です。悪用できないよう偽造防止対策が施されています。
 埋め込まれているICチップには「税関係情報」や「年金関係情報}など、プライバシー性の高い情報は記録されていません。

◆メリットは
 マイナ保険証は従来の健保証よりも安心で便利といわれています。
・特定検診や診療の情報を医師と共有でき重複検査・重複投薬のリスクが少ない
・旅行先や災害時も薬の情報が連携される
・マイナポータルで医療費情報が簡単に手に入り確定申告にも便利
・医療費が高額になるときに申請する「限度額適用認定証」は省略できる。
・就職・転職時の保険証の切り替えは更新不要である
・高齢者受給者証の持参は不要になる

◆申し込みは
・医療機関・薬局のカードリーダーから申し込む
・スマートフォンのアプリ、マイナポータルより申し込む
・セブン銀行ATMより申し込む

コラム 2024月06月25日

《コラム》令和6年5月送付分から納付書の送付対象見直し

◆税務署が納付書を送ってこない
 国税庁は、キャッシュレス納付の利用拡大に取り組んでいます。具体的な目標も掲げており、令和7年までに国税のキャッシュレス納付の割合を40%とするよう、キャッシュレス納付の利用推奨や利便性の向上のため、様々な施策を行っています。
 その中で行政コスト抑制の観点を加えた理由に基づき、令和6年5月以降に送付する分から、e-Taxにより申告書を提出している法人の方などに、納付書の事前送付を取りやめるとしています。

◆事前送付が行われない方
〇e-Taxにより申告書の提出をしている法人の方
〇e-Taxによる申告書の提出が義務化されている法人の方(資本金が1億円超や通算法人等の特定の法人)
〇e-Taxで「予定納税額の通知書」の通知を希望された個人の方
〇「納付書」を使用しない以下の手段により納付されている法人・個人の方
・ダイレクト納付・振替納税・インターネットバンキング等による納付・クレジットカード納付・スマホアプリ納付・コンビニ納付(2次元コード)
 以上の方には、納付書の事前送付が行われません。また、源泉所得税の徴収高計算書や、消費税の中間申告書兼納付書については引き続き送付する予定と前書きしておきつつも、「電子申告及びキャッシュレス納付を是非ご利用ください」と利用を推奨しています。

◆申告は電子で納付は紙の場合
 申告はe-Taxで行うものの、納付書を利用して納税しているという法人の方がいらっしゃると思いますが、この5月から「納付書が送られてこない!」と慌てないように気をつけましょう。
 事前送付は行わないものの、納付書自体は所轄税務署に連絡すれば郵送してもらえますし、直接所轄税務署や金融機関(在庫があれば)に出向けば入手できます。
 ただ、事前送付があった頃と比較してみると、手間もかかることですし、そろそろキャッシュレス納付を考えてもよい頃合いかもしれませんね。

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