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税務トピックス 2025月02月25日

(前編)国税不服審判所:医療費控除の対象に該当しない事例

 国税不服審判所は、病院へ通院するために要した自家用車のガソリン代、高速道路利用料金及び駐車場利用料金は、医療費控除の対象となる医療費に該当するかどうかが争われた事例において、上記のガソリン代等は、所得税法施行令第207条第3号に掲げる病院、診療所又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価とは認められないことから、所得税基本通達73-3にいう通院費に該当しないと判断して審査請求を棄却しました。

 請求人は、所得税基本通達73-3《控除の対象となる医療費の範囲》(以下:本件通達)は、所得税法施行令第207条《医療費の範囲》第1号に掲げる医師又は歯科医師による診療又は治療の対価にはそれに付随又は関連をする費用として通院費が含まれる旨を明らかにしたものであるから、本件ガソリン代等も医師等による診療等を受けるための通院費として、医療費控除の対象となる医療費に該当する旨や、本件通達は、通院費が医療費に含まれる旨定めるのみで、何らその通院手段を限定しておらず、通院費であれば人的役務の提供の対価でなくとも医療費に該当する旨などを主張しておりました。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和7年1月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

税務トピックス 2025月02月25日

(後編)国税不服審判所:医療費控除の対象に該当しない事例

(前編からのつづき)

 しかし裁決において、通院費は病院等へ往復するための旅費や交通費であり、医師等による診療行為・治療行為に対して支出されるものではないため、医師又は歯科医師による診療・治療の対価に通院費が含まれると解することはできないとしました。
 また、本件通達にいう通院費の取扱いは、あくまで同条第3号に掲げる病院、診療所又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価の解釈として許容される範囲内に限るものと解することが相当と指摘しました。

 本件ガソリン代等は、いずれも商品の購入の対価として支出されたもの又は設備若しくは施設等の利用の対価として支出されたものであり、人的役務の提供の対価とはいえないことから、本件通達にいう通院費に該当しないとして、本件ガソリン代等は医療費控除の対象となる医療費には該当しないとの判断を示し、更正をすべき理由がないとした本件各通知処分はいずれも適法であるとして、請求を棄却しておりますので、該当されます方はご注意ください。

(注意)
 上記の記載内容は、令和7年1月6日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

コラム 2025月02月18日

《コラム》減資による外形標準課税逃れへの対応

 外形標準課税から逃れるため、資本金を1億円以下に減資し、あるいは組織再編時に子法人の資本金を1億円以下に設定する法人への対応として、令和6年度税制改正では外形標準課税の適用対象法人を見直す措置が取られています。

◆資本金と資本剰余金の合計額が判定基準に
 令和7年4月1日以後に開始する事業年度において、事業年度末の資本金1億円超の法人を外形標準課税の対象法人とする従来の判定基準は維持しつつ、「当分の間」、資本金1億円以下であっても、前事業年度が外形標準課税の対象法人であり、払込資本の額(資本金と資本剰余金の合計額)が10億円を超える法人についても外形標準課税の対象とされることとなりました。
 また、駆け込みで減資を行う法人への対応措置として最初事業年度(令和7年4月1日以後、最初に開始する事業年度)には経過措置が適用されます。公布日(令和6年3月30日)の前事業年度から最初事業年度の前事業年度までのいずれかで外形標準課税の対象法人であったものは、課税される事業年度の「前事業年度」に外形標準課税の対象でなかったとしても、最初事業年度に資本金1億円以下で払込資本の額が10億円を超えるものは外形標準課税の対象とされます。たとえば3月決算法人が公布日後の令和7年3月期に駆け込みで資本金を1億円以下に減資した場合、令和7年3月期は外形標準課税の対象外ですが、最初事業年度の令和8年3月期に払込資本の額が10億円を超えるものは外形標準課税の対象法人とされます。
 ただし、公布日前に行われた減資については、「駆け込み減資」として扱わず、一定の場合、経過措置の適用はありません。

◆100%子会社にも課税逃れ措置を実施
 令和8年4月1日以後に開始する事業年度において払込資本の額が50億円を超える法人(またはグループ内の複数の法人)に株式を100%保有される子法人で払込資本の額(公布日以後に配当等により減少した額を加算した後の金額)が2億円を超えるものも外形標準課税の対象となります。
 なお、経過措置として令和8年4月1日から令和9年3月31日までに開始する事業年度は、外形標準課税の対象外であるとみなした場合の事業税額を超える部分の3分の2が軽減され、令和9年4月1日から令和10年3月31日までに開始する事業年度は、3分の1が軽減されます。

税務トピックス 2025月02月18日

相続税調査の「簡易な接触」が増加傾向

 国税庁が公表した2023事務年度(23年7月~24年6月)の「相続税の調査事績の概要」によると、「実地調査」と「簡易な接触」を合わせた調査件数は前年度比17.8%増の2万7337件でした。法人税や所得税の調査と同様に件数の変動が顕著なのが「簡易な接触」で、前年度比25.2%増、コロナ禍前の18年度と比べると81.8%増となっています。

 23年度の相続税の「実地調査」は8556件で、前年度の8196件から4.4%増となりました。文書や電話、来署依頼などに基づき納税者と接触を図る「簡易な接触」は1万8781件で前年度の1万5004件から25.2%増え、実地調査の伸び率を大幅に上回りました。コロナ禍前の18年度の事績と比べると、調査手法が様変わりしている実態がみてとれます。18年度の「実地調査」は1万2463件だったため、23年度の件数はそれよりも31.3%減少しています。その一方で「簡易な接触」は18年度の1万332件と比べ8割以上増加している状況です。18年度当時は実地調査の件数が、簡易な接触の件数を上回っていたわけです。
 23年度は実地調査の件数に比べ、2.2倍もの簡易な接触が実施されている状況で、国税当局の〝武器〟として完全に定着したことがうかがえます。

 1万8781件の簡易な接触によって、申告漏れなどの非違が5079件発覚しています。申告漏れ課税価額は954億円、追徴税額は122億円で、いずれも簡易な接触の事績の公表をはじめた16年度以降で最高額となっています。

<情報提供:エヌピー通信社>

その他 2025月02月11日

【時事解説】中小企業における人材確保の現状と課題 その1

 人口減少トレンドが続く中で、中小企業にとって人材の確保は避けては通れない経営課題となっています。
 中小企業庁編「中小企業白書2024年版」では、中小企業を対象としたアンケートに基づいて中小企業における人材確保の現状と課題について分析しています。
 アンケート調査の結果に基づき中小企業の採用の動向についてみると、直近3年間における新卒採用、中途採用の実施状況については、新卒採用で4割程度、中途採用で8割程度の企業が「行った」と回答しています。

 次に直近3年間で中途採用を行った企業のメリットについて回答割合の高い順にみると、「即戦力となる(75.6%)」、「育成コストを抑えられる(32.6%)」、「優秀な人材を確保できる(30.9%)」となっています。
 また、直近3年間で新卒採用を行った企業のメリットについて回答割合の高い順でみると、「社内が活性化する(61.9%)」、「計画的な求人・育成ができる(49.2%)」、「将来の後継者・幹部候補として育成できる(31.9%)」などとなっています。
 さらに直近3年間で中途採用を行った企業が、中途採用に感じている課題について回答割合の高い順にみると「応募が少ない(61.1%)」、「指導する人材の不足(23.6%)」となっており、応募の少なさを課題として認識する企業の割合が突出して高いことがわかります。
 また、直近3年間で新卒採用を行った企業が、新卒採用に感じている課題について回答割合の高い順にみると、中途採用と同様に「応募が少ない(62.8%)」の回答割合が最も高い一方で、「育成に時間がかかる(44.5%)」、「指導する人材の不足(37.3%)」などといった育成負担についての回答割合も高くなっていることがわかります。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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