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税務トピックス 2025月12月16日

最高裁 保険金請求権「相続財産に含まれる」

 自動車の自損事故で死亡した男性が加入していた人身傷害補償保険金の請求権が、相続財産に含まれるか否かが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷はこのほど、「相続財産に含まれる」とする判断を示し、火災保険会社側の上告を棄却。同社に約2200万円の支払いを命じた一審判決と、それを支持した二審判決が確定しました。裁判官5人の全員一致による結論。

 判決などによると、建設会社の代表取締役だった男性は2019年に総合自動車保険を契約。男性(被保険者)は保険契約中の20年1月、被保険車両を運転中に自損事故を起こして死亡しましたが、男性の子らがいずれも相続放棄したため、男性の母親が単独で遺産相続しました。

 母親は保険金を請求しましたが、契約では保険金請求権者について「被保険者が死亡した場合は、その法定相続人とする」と規定していたため、損保側は「死亡保険金の請求権は、被保険者の第1順位の法定相続人である(男性の)子らに原始的に帰属し、被保険者の相続財産には属しない」などと主張。「請求権は、男性の相続財産には含まれない」として、母親の求めに応じていませんでした。

 母親は、相続人として保険金3千万円の支払いを求めて提訴。しかし一審係属中の22年9月に死亡しました。このため男性の兄ら2人が各1500万円の請求権を承継し、母親の裁判を引き継いでいました。

 最高裁第1小法廷は、「保険金は被った損害によって生じた不足分への支払いが目的」だと指摘したうえで、「保険金の請求権は被保険者に発生し、相続財産に属すると解するのが相当」と結論付け、「請求権は相続財産に含まれる」との判断を示しました。今後、同様の商品を取り扱う損保各社の保険金支払い判断にも影響を及ぼす可能性がありそうです。

<情報提供:エヌピー通信社>

税務トピックス 2025月12月16日

ストックオプション利益、課税漏れの可能性

 会計検査院はこのほど、ストックオプションの権利行使で得た利益を申告していない疑いがある納税者の情報が、国税当局内で十分に共有されておらず、2年間に合計150人が得た約60億3400万円の利益に対して課税漏れがあった可能性が高いと指摘しました。

 譲渡制限が付されて無償付与されるストックオプションを「譲渡制限付無償ストックオプション」といいます。権利が付与された時点では所得として認識されず、定められた価額で株式を取得(権利行使)した時点で「経済的利益の額」が確定します。権利行使時の株式価額と取得価額との差額が所得税の課税対象となります。

 譲渡制限付無償ストックオプションのうち、租税特別措置法に規定する要件を満たすものは「税制適格ストックオプション」、それ以外のものは「税制非適格ストックオプション」とされます。「適格」は権利行使時に課税されず、株式の譲渡時に「譲渡対価の額から取得価額、支払手数料などを差し引いた額」が課税所得となります。「適格」について権利行使や譲渡が生じた場合には証券会社が「特定株式等の異動状況に関する調書」を、「非適格」の権利行使があった場合には権利を付与した会社が「新株予約権の行使に関する調書」を税務署長へ提出します。

 調書はデータ化されて国税総合管理システム(KSKシステム)に取り込まれるため、国税局・税務署は記載内容を確認できます。また、国税庁ではKSKシステムによって無申告が想定される納税義務者を抽出し、譲渡所得の見込み額を記載した「対象者リスト」を作成して国税局・税務署へ情報提供することとしています。

 会計検査院が「対象者リスト」に記載されている延べ1064人を調査したところ、「適格」での無申告が想定される納税義務者のうち73人(譲渡対価額合計13億965万円)については「税務署への情報提供」が行われていなかったほか、43人(同5億7130万円)については「税務署での処理方針」が定められていませんでした。

 また、「非適格」での権利行使時に得た利益を、給与収入などとして適正に計上していない可能性が高い納税義務者34人(経済的利益の額合計41億5321万円)については「税務署が状況を把握しておらず適切な申告確認や接触」が実施されないままとなっていました。

<情報提供:エヌピー通信社>

税務トピックス 2025月12月9日

《コラム》令和7年 年末調整の変更点

◆今年の改正内容は年末一気に清算
 年末調整は、給与所得者の毎月概算で徴収した源泉所得税とその年の正確な所得税との差額を計算して過不足を清算する手続きです。
 今年は改正により基礎控除額が増加した方については、毎月の源泉徴収する所得税は去年と同様で、年末調整時に差額を調整するため、年末調整時に還付する源泉税が大きい額になるケースが多そうです。

◆定額減税から特定親族特別控除へ
 名前の長さが毎年際立っている基礎控除等を申告する用紙の名前が「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼年末調整に係る定額減税のための申告書兼所得金額調整控除申告書」から「給与所得者の基礎控除申告書兼給与所得者の配偶者控除等申告書兼給与所得者の特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書」に変更されています。文字数を数えたところ去年より1文字減少しています。
 今年新設された特定親族特別控除は、生計を一にする19歳以上23歳未満の親族(配偶者・専従者を除く)で、合計所得金額が58万円超123万円以下(給与収入換算で123万円超188万円以下)の方がいる場合受けられる控除です。この控除が新設されたことにより令和8年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書にも変更が加えられ、「特定親族」のチェック欄が新設されています。

◆控除額判定が変わっているので注意
 年末調整に関する内容としては、先に挙げた特定親族特別控除以外にも、基礎控除の引上げと段階の増加、給与所得控除の最低保証額の引上げ、給与所得控除変更による配偶者(特別)控除の額の判定変動など、控除額の判定が改正されています。
 年末調整ソフト等で対応する会社であれば、あまり心配ないかもしれませんが、念のためこの機会に国税庁の「年末調整がよくわかるページ」を確認するのが良いかもしれません。
 また、基礎控除額の改定に伴い、令和8年分以後の「源泉徴収税額表」が改正されていますから、来年1月からの源泉徴収額に変動のある方が多くなります。今のうちにチェックしておきましょう。

税務トピックス 2025月12月9日

法人実効税率25%へ引き下げ要望

 日本鉄鋼連盟、日本自動車工業会など製造業界7団体はこのほど、2026年度の「我が国企業の競争力強化に向けた税制改正共同要望」を取りまとめ公表しました。法人実効税率について「国際的な最低税率の合意レベル」を勘案したうえで、「アジア諸国やOECD 主要国の水準を踏まえ、25%程度へ確実に引き下げる」ことを要望しています。

 鉄鋼連盟、自工会のほか日本化学工業協会、日本機械工業連合会、日本造船工業会、石油化学工業協会、日本製紙連合会による共同要望。共同要望事項は、①企業の研究開発およびイノベーション促進に向けた各種税制措置の拡充・延長②国内投資を広範に後押しする大胆な設備投資促進税制の創設③国際課税ルールに対する国際的な協調体制での取り組みと、実務負荷に配慮した国内法制の整備・見直し―—の3項目です。

 また、25年度末で期限を迎えるオープンイノベーション促進税制の延長を求めたほか、研究開発税制の拡充も要望。新規に取得した償却資産への固定資産税については「即時に免税とするべき」と主張しています。

 外国子会社合算税制については、「国債最低法人税率(グローバル・ミニマム課税)と重複感」があると指摘。適用免除税率を引き下げるとともに、グローバル・ミニマム課税で用いられる情報・計算結果の利活用を認めるなどの簡素化を行うべきだとしています。

<情報提供:エヌピー通信社>

コラム 2025月12月2日

《コラム》健康保険の被扶養者の収入要件変更 19歳以上23歳未満の家族

◆年収の壁にかかる見直しの一環10/1より
 令和7年度税制改正において特定扶養控除の要件の見直し及び特定親族特別控除の創設が行われました。そこで健康保険法の被扶養者の認定対象者が19歳以上23歳未満である場合の取り扱いの通達が出されました。それは認定対象者の年間収入にかかる要件のうちその額を130万円未満とするものについて当該認定対象者(被保険者の配偶者を除く)が19歳以上23歳未満であるときは150万円未満として取り扱うというものです。年間収入額の要件以外は以前の考えと変わりません。

◆これまでの認定要件
1.認定対象者が被保険者と同一世帯に属している場合
① 認定対象者の年間収入が130万円未満(60歳以上または一定の障害者は180万円未満)かつ被保険者の年間収入の2分の1未満である場合
② 上記の条件に該当しない場合であっても、認定対象者の年間収入の130万円未満(同上)かつ被保険者の年間収入を上まわっておらず、被保険者がその世帯の生計維持の中心的役割を果たしている認められるとき
2.認定対象者が同一世帯に属してない場合
認定対象者の年間収入が130万円未満(同上)かつ被保険者からの援助による収入額より少ない場合。

◆対象の社員(被保険者)にお知らせする事
1.対象家族の収入は令和7年9月までは130万円未満ですが、令和7年10月1日以降は年間収入が150万円未満に拡大されます。対象家族の年齢はその年の12月31日の年齢で判定します。被扶養者の認定を受けるときの年齢とは必ずしも一致しません。
2.健康保険における年収は過去の年収ではなく被扶養者に該当する時点と被扶養者として認定された日以降の1年間の見込み収入額のことを指します。
3.収入要件の変更に伴い130万円以上150万円未満であり健康保険の被扶養者として新たに認定を受ける場合にはこれまで通り加入手続きが必要になります。
 大学生が扶養から外れないように就業調整をしていることを受け、人手不足の観点から認定を緩和した措置です。大学生を扶養する被保険者がいる場合は押さえておきましょう。

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