お知らせ/トピックスTOPICS

税務トピックス 2019月05月14日

(後編)2019年度税制改正:災害事前対策のための投資促進税制の創設!

(前編からのつづき)

この税制措置の創設は、中小企業等経営強化法の改正が前提となり、適用期間は同法の改正法の施行から2021年3月31日までとなります。
経済産業省では、事前対策不足による失敗例として、豪雨発生時に近隣の河川が氾濫、工場が浸水すると同時に大量の土砂が流入し、主要生産設備等が全て水没あるいは土砂に埋もれてしまい使用不能となった旋盤加工業や、震災発生時のリスクに備えて、事前に工場内の生産設備などに免震・制震対策を施していなかったため、震度5の揺れが発生した際に、設備が転倒、損壊する被害が発生した電気部品製造業などを示しております。

また、事前の設備投資による防災・減災対策例として、災害の発生時の事業継続の対応指針、目標復旧時間などを予め策定し、通常操業の目標再開時期を実現するため、止水板、排水ポンプなどの設備を準備していた製造業やサーバーがダウンしないよう、制震ラックを導入するとともに、地震発生時においても最低限不可欠な電力を確保するため、サーバーが最低限稼働できる非常用発電機を導入していたデータセンタなど例示しておりますので、参考にご確認ください。

(注意)
上記の記載内容は、平成31年4月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

お知らせ 2019月05月7日

《コラム》2019年4月からの勤務間インターバル制度

◆いよいよ働き方改革法が施行されます
平成も最後の年ですが4月より働き方改革法が順次スタートします。今回は改革法で努力義務化される「勤務間インターバル制度」を見ていきます。

◆勤務間インターバルとは
Aさんが残業をして23時まで働いたとします。11時間の勤務間インターバル制度を導入するとAさんの翌日の始業時間は午前10時になります。会社の就業時間が午前9時から午後5時だとしても、就業規則にインターバル制度の運用が規定されていればAさんが10時に出社することは遅刻にならず、通常通り午後5時に退社しても1日勤務の扱いになり賃金面で不利益は受けません。
法律ではインターバルの時間を何時間にすべきか明記していません。4月から改めてスタートする「時間外労働等改善助成金」では9~11時間以上のインターバルを設けるように設定されていることが目安になるでしょう。ヨーロッパではすでに導入され11~12時間の設定がされています。

◆勤務間インターバル導入のメリット
厚労省の有識者検討会報告書によると、
<導入のメリット>
①健康維持に向けた睡眠時間の確保につながる。
②生活時間の確保によりワークライフバランスの実現に資する。
③魅力ある職場づくりにより人材確保・定着につながる。
④企業の利益率や生産性を高める可能性が考えられる。
とされています。
政府は2018年1月現在で1.8%にとどまっている導入企業の割合を、2020年までに10%以上とする目標を掲げています。4月からは勤務間インターバルにかかわる「時間外労働等改善助成金 勤務間インターバルコース」の助成金額が倍の最大100万円まで増額されます。労働能率を改善する物品やソフトの購入、入れ替えも対象になるのでこれを機会に労務環境に手を入れるのが賢いでしょう。

お知らせ 2019月05月7日

《コラム》人手不足時代の採用のポイント

◆人手不足時代を乗り切るには
人手不足が続いています。総務省が11月30日に発表した10月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は2.4%と前月比0.1ポイント上昇しましたが、25年ぶりの低水準で推移しており求職者有利な状況が続いていることがうかがえます。この売り手市場を乗り切るにはどうしたらよいでしょう。

◆離職理由は何か
内閣府が行った若者の離職理由調査では
①仕事が自分に合わなかった
②人間関係がよくなかった
③労働時間、休日、休暇の条件が良くなかった
④賃金がよくなかった
が上から順に並んでいます。意外にも労働条件はトップではありません。労働条件面以外で改善できる余地があることがうかがえます。

◆労働条件面以外での対策は
①の仕事が自分に合わなかった、では
・必要能力水準を満たしていなかった
・イメージしていた職務内容と違う
・従事した職務が募集内容と違った
などが離職理由としてあげられています。
採用する側の心構えとしては面接時点で従事する業種、職種に対する理解を深めてもらう。面接で応募者の人柄やキャリアプランを聞く。面接以外に適性検査、能力検査を導入する。経験者にこだわらず、未経験者でも志望動機や強みを考慮してみるとよいでしょう。
②の人間関係がよくなかった、では
・職場で話しかけづらい
・上司と話をする機会がない
・上司の指示がうまく伝わってこない
などがあがっています。
職場内の普段からコミュニケーションを良好に保ち風通しの良い環境を作る。社内のコミュニケーションがとりやすい機会を提供し、コミュニケーションの量が増えるよう仕組むことなどが必要でしょう。

◆世代ごとの違いを理解することが大事
世代間の違いということも考慮が必要です。コミュニケーションをとりたいと思ったときも自分世代の常識だけではなく、話す相手の背景に興味を持って交流することが、社内調和につながるでしょう。

お知らせ 2019月04月30日

【時事解説】中小企業における人材育成 その2

では、中小企業において、具体的にどのような人材育成の取り組みがみられるのでしょうか。そこで「中小企業白書2018年版」において、外部機関等も活用しつつ計画的な人材育成を行い従業員の能力向上に取り組んでいる企業の事例とした紹介された、株式会社サニカ(本社:山梨県南アルプス市、従業員数175名)の事例についてみていきましょう。

株式会社サニカは、駐車場システム機器及びメカトロニクス機器等の開発・生産を行っている企業です。同社の研修体系は、これまで主任研修や課長研修といった階層別研修に加え、OJTと自己啓発支援が中心でしたが、人手不足が深刻化する中、これまで以上に個々の従業員の能力・技術向上が必要との認識に至りました。
そこで、社内の各部門の業務に必要な能力、技術、資格を洗い出し、それらを証明するための技能・資格制度をリストアップしました。これを「社内認定資格制度」とし、当該リストの技能・資格制度に必要な受験手数料や学習講座の受講料を会社が費用負担することとしました。

また、階層別の研修は、自社内で研修プログラムを準備することが難しいため、外部機関の人材育成カリキュラムを利用しており、毎年複数人を計画的に外部研修に参加させています。外部研修は日数の制約がある一方で、受講者がどのような知識が欠けているのかを把握できるとともに、同じ立場の受講者と一緒に研修を受けることで、良い刺激となるなどの効果もみられるとのことです。

このように中小企業の人材育成においては、教え手側の人材不足という課題を克服する意味でも、外部機関等を活用した取り組みと自社の取り組みとをうまく組み合わせることが求められるのです。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

お知らせ 2019月04月30日

【時事解説】中小企業における人材育成 その1

 中小企業が人手不足に対処していくためには、労働投入量を節約するという工夫に加え、人材育成・能力開発を通じて個々の従業員が生み出す付加価値を向上させていくことが求められます。

「中小企業白書2018年版」において、企業がOJT(日常の業務に就きながら行われる教育訓練)とOFF-JT(業務命令に基づき、通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練)のいずれを重視しているかを、厚生労働省「平成28年度能力開発基本調査」のデータを用いて企業規模別に整理した結果をみると、企業規模を問わず「OJTを重視する」、「OJTを重視するに近い」の回答が大半を占めており、企業側がOJTを重視していることが示唆されています。一方で、「OFF-JTを重視するに近い」、「OFF-JT を重視する」と回答した割合の合計は企業規模を問わず20%を超えており、OFF-JT を重視する企業が一定数存在することがみてとれます。企業側が実施したOFF-JTの内容についてみると「新規採用者など初任層を対象とする研修」が、企業規模を問わず最も高い回答割合となっており、かつ規模が大きくなるほどその割合が高くなっています。

次に、人材育成・能力開発を行うにあたっての課題を企業規模別に整理した結果をみると、企業規模を問わず「指導を行う人材が不足している」といった教える側の人材不足に関する回答割合が最も高くなっており、かつ規模が大きくなるほどその割合が高くなっています。一方で規模が小さくなるほど、「鍛えがいのある人材が集まらない」といった、教えられる側の人材不足の課題を抱えている企業の割合が高くなっています。このように中小企業における人材育成といっても企業規模によってその課題に違いがみられるのです。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

 

お問い合わせCONTACT

お気軽にご連絡ください。初回のご相談は無料です。

確定申告・相続税対策、起業・経営支援まで
大森駅より徒歩3分 品川区・大田区で税理士をお探しの方へ

〒140-0013 東京都品川区南大井6丁目26番1号 大森ベルポートA館9階
JR京浜東北・根岸線快速「大森駅」北口より徒歩3分/京浜急行線「大森海岸駅」より徒歩4分

03-5471-0751平日10:00~17:00 無料相談窓口