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コラム 2020月05月5日

《コラム》「納税の猶予」と「納税猶予」

◆似て非なるもの

災害・盗難等で損失を受けた時に、国税を一時に納付することができない時は、手続きをすることによって、納税を猶予してもらえます。これが「納税の猶予」です。一方「納税猶予」は政策的に、一定の条件を満たす場合は、条件を満たさなくなるまで納税を猶予するという納税の繰延べです。最終的には免除する場合もあります。一般的には農地相続の納税猶予や、事業承継税制の納税猶予がよく知られております。
両方とも「払うべき税金を待ってもらう」のに変わりはないのですが、「納税の猶予」は資金に困窮している場合で、差し迫っているのにたいして、「納税猶予」は資金的な問題とは全く関係ありません。

 

◆コロナウイルス関係でも「納税の猶予」

納税の猶予の手続きを行うと、延滞税の一部が免除(納税の猶予制度の場合は全部が免除されるケースも)され、原則1年間の猶予が認められ、財産の差し押さえ等が行われなくなります。
今般の新型コロナウイルス感染症において、国税庁は納税の猶予制度の利用方法や特例も解説しています。それによると、通常納税の猶予制度には担保の提供が必要となりますが、新型コロナウイルス感染症の影響によって、納税の猶予制度を利用する場合については「財産状況などから担保の提供ができることが明らかである場合を除き、担保は不要」としています。
納税の猶予の申請に関しては、納期限の前からでも相談は可能ですから、税務署の担当者や税理士と申請内容や延滞税額や納付計画について話し合っておくことをお勧めします。

 

◆生き残りをかけて策を講じましょう

国税庁の対応だけでなく、経済産業省の資金繰り対策や各種補助金の拡大、厚生労働省の雇用に関する助成金の拡大等、すでに国はある程度救済策を講じています。分かりやすい解説等もインターネットにはずいぶんと出ていますから、利用できる制度が無いか、一度調べてみるのがいいでしょう。

コラム 2020月05月5日

《コラム》64歳以上も雇用保険料徴収

◆令和2年4月より被保険者全員から徴収

平成29年(2017年)1月1日より65歳以上の労働者も「週の所定労働時間が20時間以上」「31日以上の雇用見込みがある場合」は雇用保険適用対象となっていました。しかし、令和2年(2020年)4月よりすべての雇用保険加入者から徴収、納付が必要となりました。
今までは保険料については経過措置が取られていました。その年度の4月1日に満64歳以上の雇用保険被保険者は雇用保険料が免除され、令和元年度までは保険年度の途中で65歳になる高年齢労働者(4月1日で満64歳以上の方)の保険料が免除されていました。
給与からの徴収を具体的な例でみると15日締め当月25日払い→4月25日支給(本年は土曜日にかかり前日の4月24日支給)から末締め翌月25日払い→5月25日の支給から雇用保険料控除となります。
今まで免除となっていた高年齢従業員には4月分より雇用保険料が徴収されることを事前に通知しておくのが良いでしょう。

 

◆労働保険料年度更新はどのようになる?

新年度になりますと労働保険料の年度更新の申告がありますが、平成31年度(令和元年度)分は今まで通り雇用保険の被保険者の賃金総額から高年齢者の賃金総額を控除して確定の雇用保険料を算出します。令和2年度の概算申告では雇用保険加入要件を満たす全従業員分の賃金総額から雇用保険料を算出します。

 

◆高年齢労働者の失業給付は?

高年齢労働者も雇用保険料を徴収されるようになりますが、失業した場合は若年者と同じように勤続期間に応じた給付日数が設定されている所定給付日数が受給できるということはなく、従来通り65歳以上で離職された場合は30日分か、50日分の高年齢者求職者給付金という一時金となります。この一時金は年金と併給可能です。
65歳以上で新たに勤務して、加入要件を満たしている方は加入期間6か月以上あれば受給要件を満たします。まだ手続きをしていない場合は被保険者資格取得届の手続きをしましょう。

お知らせ 2020月04月28日

【時事解説】イベント自粛、損失を抑える工夫とは その1

感染拡大が懸念される新型コロナウイルス。世界での感染者は累計で23万人を超え、死者は1万人に達しました(3月20日現在)。WHO(世界保健機関)は「パンデミック」、世界的大流行の状況にあると表明。混乱状態が続いています。

 健康を害する脅威だけでなく、経済への打撃を懸念する声も上がっています。家に引きこもる人が増えたため、小売業や飲食業は売上げが減り雇用の維持が危ぶまれています。また、2019、20年度のGDPは2年連続のマイナス成長になるとの予想もあります。

 サービス業の中でもエンターテインメント業界が受ける打撃は計り知れないものがあります。コンサートなどのイベントが軒並み中止となりました。アーティストの中には、チケットの払い戻し代金などで負債を抱えるケースも生じています。小さい芸能事務所にとって、負担は死活問題です。

 先日、ある音楽ユニットが全国ツアーを中断しました。ただ、このユニットは絶望的な状態を抜け出すことができました。何を実施したかというと、無観客でライブ開催、そして、その様子をインターネットで配信しました。実は、YouTubeには、スパチャ(スーパーチャット)といって、路上ライブの投げ銭のような機能があります。ファンはユニットの経済的な損失を心配し、スパチャで送金することにしたのです。結果、このアーティストには1億円を超えるスパチャが集まり、窮地を脱することができました。

 日本国内では、イベント中止のほかにも、外国人観光客の減少によるインバウンド需要の減少や部品供給の停滞による生産中止など、様々な困難が降りかかっています。そんな中、諦めずに解決策を見つけることが大切といえます。(つづく)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

お知らせ 2020月04月28日

【時事解説】イベント自粛、損失を抑える工夫とは その2

 新型コロナウイルスは私たちの健康だけでなく、経済に大きな打撃を与えています。中でもエンターテインメント業界が受ける打撃は極めて大きいものがあります。ただ、先日、窮地に陥った音楽ユニットが、ネット配信を通して1億円もの収益をあげました。どのようにして収益を挙げたのでしょうか。

 YouTubeにはスパチャ(スーパーチャット)といって、路上ライブの投げ銭のような機能があり、ライブの配信動画を観ている観客はスパチャを通して、配信者を応援することができます。金額は100円から最大5万円まで、自分が選んだ金額を配信者に送ることが可能なシステムです。金額が200円以上ならばメッセージを送ることも可能で、自分が送ったメッセージは投げた金額に応じて一定時間、画面に残ります。また、金額が多いほど目立つ色に装飾表示されます。メッセージを目立たせることで、配信者の目にとまりやすくなります。先の音楽ユニットのライブでは、ファンから、励ましのメッセージがたくさん届きました。ピンチはチャンスといいますが、この音楽ユニットは金銭面だけでなく、ファンとの絆を強めたという側面もあります。

 同様に、あるビジュアル系ロックバンドもツアー中止にともない、「エアライブ」が話題になりました。エアライブは文字どおり、実際は開催されていない架空のライブを指します。このロックバンドのファンがツイッター上であたかもライブがあるようなつぶやきをしたのです。一人、二人と数が増え、これにバンドのヴォーカルが自身のツイッターで「リハなう」と投稿。過去のライブの写真をアップし、ファンに応えるという心温まるやり取りがありました。

 打撃を完全に回避することは難しいですが、工夫次第で普段は得られない大切なものを得ることができるといえます。(了)

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

コラム 2020月04月21日

《コラム》未婚の方も対象に ひとり親・寡婦控除の見直し

◆ひとり親も控除が受けられるように
 令和2年の税制改正で、未婚のひとり親に対しても寡婦(かふ)控除と同様の所得控除が受けられることとなり、同時に寡婦控除にも改正が加えられることとなりました。
 また、男女間に格差があった特別の寡婦控除が廃止され「ひとり親控除」として新設されます。

◆従来の寡婦(寡夫)控除との違い
 今までの寡婦(女性)控除については、本人の所得が500万円超であっても扶養親族が居る場合は27万円の控除がありましたが、寡夫(男性)控除に関しては500万円超の所得がある人については控除が受けられませんでした。この男女間の格差は「両者とも控除は無し」という納税者側から見れば悪い方向で是正が行われました。
 所得金額が500万円以下であり、かつ扶養親族に子がいる場合は、男性でも女性でも、死別でも離婚でも、未婚のひとり親でも一律に35万円(住民税は30万円)の所得控除となります。名前も「ひとり親控除」へ変更となります。この処置は従来の寡夫控除が27万円だったので男性については控除額の増加となり、今まで控除が受けられなかった未婚のひとり親については35万円の控除額増加となります。
 寡婦であり子以外の扶養親族がいる場合と、扶養親族が居なくても死別が原因の寡婦の場合は、従来と同様の27万円(住民税は26万円)の寡婦控除となります。対して男性の場合は、子以外の扶養親族が居ても、死別であっても従来から控除は受けられず、改正でもその点に変わりはありません。

◆「特別の寡婦」の名称は消滅
 従来の「特別の寡婦」控除の名称は無くなり、ボーダーラインも若干は変わるものの、ひとり親控除に引き継がれるので、悪い影響があるのは「今まで寡婦控除を受けていた所得500万円超の女性」に限定されます。
 なお、ひとり親控除、寡婦控除のいずれについても、住民票の続柄に「夫(未届)」「妻(未届)」と記載されているいわゆる事実婚状態の方は受けられません。

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