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コラム 2020月01月21日
銀行業界は苦しい状況にあります。しかし、考えてみれば、銀行の苦境は今に始まったことではありません。バブル崩壊に伴う不良債権の増大もかなりの衝撃でしたが、そうしたことを乗り越えて、現在に至っています。それでは、今回も従来と同様に問題を解決できるのでしょうか。
ところが、今回はそうは簡単ではないと思います。というのは、今回の危機はこれまでとその本質が異なるからです。従来の銀行問題は主として不良債権でした。つまり、貸借対照表(B/S)の資産の劣化が問題でした。ところが、今、問われているのは損益計算書(P/L)の利ザヤだからです。
銀行の主たる資産は貸付金です。貸付先が業況不振になると、貸付金の回収不能の可能性が高くなり、貸倒引当金の繰り入れや、最悪の場合、貸倒損失を計上しなければなりません。
これまで銀行に生じた経営問題は主としてこのパターンでした。確かにこれは重大事ですが、この問題の解決法はそれほど難しくありません。なぜなら、B/Sに発生する不良債権を処理さえすればいいからです。不良債権を処理すれば、当然損失が発生します。ポイントは銀行にその損失処理を許容できる自己資本の厚さがあるかどうかという点にあります。損失処理を行い、自己資本が足りなくなれば、銀行の破綻につながりますし、あるいは、破綻させると社会的影響が大きすぎるということであれば、公的資金などの外部資本を注入し、自己資本を増強するという解決手法をとります。だからこそ、銀行にとっては自己資本比率が重要な指標として常に注目されていました。
これはこれで大変ですが、過去の経験があり問題の所在と解決方法が明快であることが救いです。(つづく)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
コラム 2020月01月21日
今、銀行に問われているのは、B/Sではなく、損益計算書(P/L)の利益低下です。その一つの要因に日銀のマイナス金利政策があることは事実ですが、日銀が政策変更をすれば、すべてが解決するというような生易しいものではありません。その背景にはカネ余りと、その一方で止まらない資金需要減少に伴う金利低下による利ザヤ縮小という構造的問題が横たわっているからです。
預貸金利ザヤで儲けるというのは銀行の変わることのない伝統的な本来業務です。つまり、P/Lの問題とは銀行のビジネスモデルの根本的変革を要求しているのです。銀行はこれまで基本とするビジネスモデルの変革など問われたことがなく、P/Lの問題は過去に経験のない、共通する処方箋のない問題だということができます。新しいビジネスモデルを提示できなければ、統合や人員削減といったリストラしか残された道はありません。
B/Sの不良債権問題は過去の遺産の処理で、一過性の問題であるのに対し、P/Lの利ザヤ縮小は将来に向けて継続する問題です。それだけに解決は容易ではありません。
さらに問題を難しくしているのは、B/Sの問題からも完全に解き放たれているわけではないということです。現在は、景気がいいので沈静化していますが、景気が悪化すれば不良債権問題は必ず表面化します。そのときP/Lの問題を解決できていないと大変です。
銀行の経営者はそれまでに市場が納得できる処方箋を提示することを求められますが、残された時間はそう多くはないでしょう。(了)
(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)
コラム 2020月01月14日
財務省主税局と意見交換をしたとする全国清涼飲料連合会の機関誌によると、自動販売機を設置する場所提供と電気代の負担だけ行い、飲料メーカー等が自動販売機を用意して商品の管理・補充も行って、販売数量に応じた金額を販売手数料として支払うようなケースでは、その販売手数料は飲食料品の譲渡にはならず、役務の提供の対価と考えられるので、軽減税率は適用されない、としています。
逆に、消費税軽減通達では、自動販売機により行われるジュース、パン、お菓子等の販売は、飲食料品を飲食させる役務の提供を行っているものではなく、単にこれらの飲食料品を販売するものであるから、軽減税率の適用対象となる飲食料品の譲渡に該当することに留意する、と記しています。自販機品の大量仕入れに係る奨励金等であっても扱いは同じで、さらに、自動販売機の設置場所が酒屋や飲食店やガソリンスタンドなどの併設休憩所、福利厚生目的のオフィス内等であっても扱いは同じようです。
役務の提供がない、ということがポイントで、持ち帰りのための容器、包装を施しての飲食料品の譲渡、さらには、いわゆる出前も、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。そうすると、ケータリング(相手側が指定した場所において調理等の役務を伴う飲食料品の提供)や出張料理などは、役務提供を伴うので、軽減税率対象外になります。
でも、役務提供があっても、政策的配慮を要する一定の基準を満たす有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅での食事提供は、軽減税率の対象とされます。一定の基準は、財務省告示で示されており、「施設の設置者等が同一の日に同一の者に対して行う飲食料品の提供の税抜対価の額が一食につき640円以下であり、その累計額が1920円に達するまで」とされ、これを超える部分についてのみ軽減税率適用外となります。
学校給食、特養、老健、介護医療院、ケアハウス、デイサービス、認知症グループホーム等は、もともと非課税です。
コラム 2020月01月14日
医療費控除を所得税の確定申告で受けるには医療費の領収書の添付又は提示が必要で、特にその明細一覧表の作成は義務ではありませんでした。それが、平成29年の税制改正で、医療費領収書の添付又は提示が不要となり、その代わりに、医療費控除の明細書を作成し、添付することになりました。ただし、領収書の5年間の保存義務があります。
医療費控除の明細書には、医療費年額、受診者名、医療機関名、その他参考事項の4項目を記載することとなっており、特に各項目別に分別記載することは要求されていません。ただし、国税庁の用意している「医療費控除の明細書」では、各項目を分別してそれぞれの年合計を書くという形式になっています。
医療保険機関から交付を受けた医療費通知書がある場合には、その医療費通知書を添付すると医療費控除の明細書の作成添付はしなくて済みます。医療費通知書には、①被保険者名、②受診年月、③受診者名、④診療機関名、⑤窓口負担額、⑥保険者名、が、受診の都度毎、書かれているので、領収書保存義務もありません。
ところが、医療費通知書の発行は、診療等の後、しばらく遅れるので、年の後半分については、確定申告期限に間に合わないことが多いようです。実態は、医療費通知書のみの添付で済ますことが出来ず、通知不足分については、医療費控除の明細書を作成することになります。また、保険適用外の医療費については、当然ながら、医療費控除の明細書への記載しか方法はありません。窓口実負担と記載負担額が異なることもあり、実負担が原則です。
でも、この改正からは、当局の領収書管理事務からの解放も含め、制度も、手続も、IT時代にふさわしい進化を進めようとしている意志を感じさせられるところです。
医療費通知書の発行を早め、確定申告期限に間に合うようにする努力が続けられることと思われます。ただし、令和元年(2019年)分の確定申告での医療費控除は、経過措置として、領収書を添付し医療費合計の直接記載で済ませてもよい、ことになっています。
税務トピックス 2020月01月7日
ふるさと納税による東京23区の「被害」が急速に膨らんでいます。流出した税収は2019年度に431億円に達し、18年度の実績(321億円)より100億円も拡大しそうです。是正を求める関係者は、自民党の税制調査会に対するロビー活動を展開しています。しかし地方による「東京包囲網」の結束は固く、現状を打開するめどは立っていません。
東京23区で構成する特別区長会(会長・山崎孝明江東区長)の試算によると、ふるさと納税の影響で23区から流出した税収は19年度に431億円に上ります。返礼品を巡る自治体間の競争がまだ過熱していなかった15年度は24億円に過ぎず、4年間で20倍弱まで拡大した計算です。国から地方交付税を受けている自治体は流出分の75%が交付税で穴埋めされますが、交付されていない23区は対象外。そこに法人住民税の国税化や、地方消費税を自治体が分け合うルールの見直しも響き、税収減に伴う23区のダメージは小さくありません。特別区長会によると、そもそも現在の税制では23区の税収は年間2300億円減る計算です。
将来の見通しについて、全国平均と比べて高齢化のスピードが速い一方、中学生までの子ども人口はほぼ横ばいで推移するというデータもあります。まだ財政に余裕はあるものの、財源を多く確保しておかなければ危機に直面しかねません。
特別区長会は11月に入り、こうした状況を自民党の税調幹部らに説明し、善処を求める活動を本格化させていました。しかし「税調幹部はほとんど地方出身議員。『富裕自治体の傲慢だ』と罵られることもある」(ある23区幹部)といい、風向きは芳しくありません。
<情報提供:エヌピー通信社>
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