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税務トピックス 2017月07月11日
過年度において、正常に収益として益金の額に算入された売上高や資産の譲渡等について、その後の事業年度において契約の解除や取消し、返品、値引き等といった事実が生じた場合、一般論として、過年度に遡って、計上した収益の額を修正しなければ適正な期間損益計算及び課税所得は計算できません。
◆会計と税務の共通
民法上の考え方からすれば、契約の解除や取消し等があった場合には、当初に遡ってその契約の効力を失うことになります。
しかし、会計も税務も、いわゆる「継続企業の原則」に基づき、このような後発的な事由によって生じた損失については、過去の事業年度に遡って修正することはしないで、原則、その解除や取消し等の事実が生じた事業年度に「前期損益修正損」として計上し、税務も当該修正損は損金の額に算入されます。
◆会計と税務の違い
では、過年度の売上高が過大、または外注費等の計上漏れがその後の事業年度において発覚した場合、会計も税務も上記の後発的事由と同様に、その発覚した事業年度において、売上高の過大部分及び費用の過少部分を修正し、前期損益修正損として計上、税務も損金の額に算入されるか、です。
このような場合においては、会計は前期損益修正損として、発覚したその事業年度の損失として計上しますが、税務は、あくまでも過年度に遡って、益金の額を減額、また、損金の額を増額修正し、その事実のあった事業年度の課税所得の金額を再計算します。したがって、会計の前期損益修正損は、税務上は損金の額には算入されません。原則、「更正の請求」以外に救済の余地はないことになります。
◆課税所得計算の原則
法人税法は、各事業年度の課税所得を計算します。したがって、後発的事由に基づかないもの、例えば、当初申告に係る益金の額又は損金の額が事実に反している場合や事実を失念している場合、さらには、その計算が事実を誤認してなされている場合には、常に当初申告に遡って課税所得を訂正します。これが原則であり、その趣旨は恣意性の排除、公平な課税所得の計算です。
なお、この原則は、個人の事業所得や不動産所得で継続的な事業から生ずる所得についても適用されると考えられています。
税務トピックス 2017月07月11日
2017年度税制改正において、災害が頻発する現状を踏まえ、災害に対応する税制上の措置が恒常化されます。
具体的には、すべての災害に適用される災害損失の繰戻しによる法人税額の控除などや、災害を指定して適用される被災代替資産等の特別償却などが盛り込まれました。
災害損失の繰戻還付は2017年4月1日以後に適用されますが、災害発生日から1年経過日までの間に終了する各事業年度に生じた災害損失欠損金額がある場合に、その各事業年度に係る確定申告書の提出と同時に、災害損失欠損金額に係る事業年度開始の日前2年以内(青色申告書提出でない場合は前1年以内)に開始した事業年度の法人税額のうち、災害損失欠損金額に対応する一定額の還付請求をすることができます。
同改正では、経過措置が設けられており、2017年4月1日前1年以内に終了した事業年度に係る確定申告書を4月1日前に提出している場合には、通常は確定申告書の提出と同時に還付請求するところ、2017年4月30日までに納税地の所轄税務署長に還付請求した場合には、同措置の適用が受けられます。
また、被災代替資産等を取得した場合の特別償却の取扱いは、東日本大震災で特例的に設けられたものですが、同改正により、今後災害により一定の代替資産を取得等した場合に、特別償却を認める恒久的な制度として設けられます。
特定非常災害特別措置法の対象となる災害に適用され、非常災害の発生日の翌日以後5年経過日までに取得等した一定の減価償却資産が対象となります。
この改正は、2017年4月1日以後に終了する事業年度分について適用されます。
ただし、経過措置が設けられており、例えば2017年3月期など、施行日の2017年4月1日前1年以内に終了した事業年度については、遡って同制度の適用が可能となります。
被災代替資産を2017年4月1日の属する事業年度(経過事業年度)に保有していれば、経過事業年度において、特別償却不足額の1年繰越しが認められる特別償却不足額制度等を適用できますので、該当されます方は、ご確認ください。
税務トピックス 2017月07月4日
2015年1月から相続税が課税強化され、相続税の基礎控除額は「3,000万円(2014年12月31日以前は5,000万円)+600万円(同1,000万円)×法定相続人の数」で算出されます。
養子は、実子がいれば1人、実子がいなければ2人まで、相続人に含められます。
そのため、相続人が多いほど控除額が増えて相続税額が減少するため、富裕層を中心に節税目的で養子縁組をするケースがみられます。
そうしたなか、相続税の節税を目的とした養子縁組が有効かどうか争われた訴訟の上告審で、2017年1月31日に最高裁第三小法廷は、「節税のための養子縁組であっても、直ちに無効とはいえない」との初判断を示しました。
この事案は、2013年に死亡した82歳の男性が、亡くなる前年に長男の息子である孫と養子縁組をしたことが発端となったもので、その結果、長男と娘2人だった男性の法定相続人は、孫との養子縁組が有効であれば4人となります。
男性の死後、娘2人は「養子縁組は無効」として提訴し、一審の東京家裁は有効と認定しましたが、二審の東京高裁が養子縁組を無効と判断したことから、孫側が上告しました。
二審の東京高裁は、長男が自宅に連れてきた税理士から孫を養子にした場合の節税メリットがあることを父親に説明していたことから「相続税対策が中心で、男性に孫との真実の親子関係を創設する意思はなかった」として、養子縁組を無効と判断しました。
この養子縁組は、相続税の節税のためにされたものとしたうえで、民法802条1号の「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとしました。
これに対し、最高裁の第三小法廷は、「相続税の節税の動機と縁組をする意思とは併存し得る」としたうえで、「節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに『当事者間に縁組をする意思がないとき』に当たるとすることはできない」と指摘しました。
本件の養子縁組について、縁組をする意思がないことをうかがわせる事情はなく、「男性に縁組をする意思がないとはいえない」として、孫との養子縁組は有効と判示しました。
今後の動向に注目です。
税務トピックス 2017月07月4日
◆少額短期保険(ミニ保険)会社とは
生保会社は金融庁長官の免許業者ですが、少額短期保険会社は財務局への登録制です。財務局登録業者のリストを見ていると、損保会社のほか、多くの有名な会社の名を冠した会社が名を連ねています。
10年前、保険業法改正に伴い、「少額短期保険」(ミニ保険)と呼ばれる保険商品が登場しました。ミニ保険は、少額短期保険会社が扱う保険商品で、少額短期保険会社は、金融庁財務局に現在、87事業者が登録されています。
◆ミニ保険のミニの内容
ミニ保険の保険期間は1年~2年以内で、保障性商品の引受けのみを行う事業とされ、死亡保険、傷害疾病医療保険、重度障害保険、傷害死亡保険、損害保険など通常想定される保険のほか、低発生率保険と分類されるアイデア保険と言えるものを取り扱うとされています。
ミニ保険の保険金額は少額に限定されており、低発生率保険の保険金限度額は1千万円、それ以外の各保険の保険金額にはそれぞれ保険限度額があり、その各加入保険の合計額として1千万円が上限とされています。
◆ミニ保険の生命保険料の生保控除
ミニ保険会社は、生命保険も取り扱えることとなっていますが、ミニ保険会社との契約による生命保険料は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないので注意が必要です。
所得税法上、生命保険料控除の対象となるのは、保険業法2条3項の生命保険会社又は同条8項の外国生命保険会社等との保険契約であることとされているからです。
少額短期保険会社は、保険業法2条17・18項で規定されており、保険業法上、生命保険会社とは別の保険業として区分されているので、たとえ死亡保障のために交わした生命保険契約であっても、少額短期保険会社との保険契約は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないのです。
◆タックスアンサーでは
国税庁のタックスアンサーでは、ミニ保険会社には触れずに、外国で契約した保険契約、保険期間5年未満の一般・介護保険、これらは生保控除の対象にならないと案内しています。
なお、ミニ保険の生命保険金も相続税法での扱いは同じです。
税務トピックス 2017月06月27日
2017年度税制改正において、既存住宅の長期優良住宅化促進のため、耐震・省エネリフォーム減税の特例を拡充し、同特例の適用対象となる工事に特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」を追加するとともに、税額控除率2%の対象となる住宅借入金等の範囲に、特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」の費用に相当する住宅借入金等を追加します。
一定の「耐久性向上改修工事」とは、小屋裏、外壁、浴室、脱衣室、土台、軸組等、床下、基礎若しくは地盤に関する劣化対策工事又は給排水管若しくは給湯管に関する維持管理若しくは更新を容易にするための工事をいい、認定を受けた長期優良住宅建築計画に基づくものや、工事費用(補助金等の交付がある場合には、補助金等の控除後の金額)の合計額が50万円を超えることなど、一定の要件を満たすものが対象となります。
耐久性向上改修工事をした場合の減税措置は、改修資金が住宅ローンの場合と自己資金の場合の2つあります。
ローンの場合は、特定の省エネ改修工事と併せて行う工事に対して適用され、最大で12万5千円が5年間控除されます。
自己資金の場合は、耐震改修工事又は省エネ改修工事と併せて行う工事に対して適用され、最大で50万円がその年の所得税から控除されます。
このほか、固定資産税が工事翌年度に3分の2減額される措置が設けられます。
また、耐久性向上改修工事の証明書の発行は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に規定する登録住宅性能評価機関、建築基準法に指定する確認検査機関などが行うものとし、その他の要件は、現行の同特例と同様となります。
なお、省エネ改修については、適用要件を合理化し、現行の必須要件である「全ての居室の窓全部の断熱改修(全窓要件)」を、住宅全体の省エネ性能(断熱等級4など)の改修により確保した場合も適用されます。
上記の改正は、増改築等をした居住用家屋を2017年4月1日から2021年12月31日までに自己の居住の用に供する場合に適用されますので、該当されます方は、ご確認ください。
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