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税務トピックス 2017月07月4日

最高裁:節税ための養子縁組であっても、直ちに無効とはいえない!

2015年1月から相続税が課税強化され、相続税の基礎控除額は「3,000万円(2014年12月31日以前は5,000万円)+600万円(同1,000万円)×法定相続人の数」で算出されます。
養子は、実子がいれば1人、実子がいなければ2人まで、相続人に含められます。
そのため、相続人が多いほど控除額が増えて相続税額が減少するため、富裕層を中心に節税目的で養子縁組をするケースがみられます。

そうしたなか、相続税の節税を目的とした養子縁組が有効かどうか争われた訴訟の上告審で、2017年1月31日に最高裁第三小法廷は、「節税のための養子縁組であっても、直ちに無効とはいえない」との初判断を示しました。
この事案は、2013年に死亡した82歳の男性が、亡くなる前年に長男の息子である孫と養子縁組をしたことが発端となったもので、その結果、長男と娘2人だった男性の法定相続人は、孫との養子縁組が有効であれば4人となります。

 

男性の死後、娘2人は「養子縁組は無効」として提訴し、一審の東京家裁は有効と認定しましたが、二審の東京高裁が養子縁組を無効と判断したことから、孫側が上告しました。
二審の東京高裁は、長男が自宅に連れてきた税理士から孫を養子にした場合の節税メリットがあることを父親に説明していたことから「相続税対策が中心で、男性に孫との真実の親子関係を創設する意思はなかった」として、養子縁組を無効と判断しました。
この養子縁組は、相続税の節税のためにされたものとしたうえで、民法802条1号の「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとしました。

これに対し、最高裁の第三小法廷は、「相続税の節税の動機と縁組をする意思とは併存し得る」としたうえで、「節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに『当事者間に縁組をする意思がないとき』に当たるとすることはできない」と指摘しました。
本件の養子縁組について、縁組をする意思がないことをうかがわせる事情はなく、「男性に縁組をする意思がないとはいえない」として、孫との養子縁組は有効と判示しました。
今後の動向に注目です。

税務トピックス 2017月07月4日

ミニ保険と生保控除

◆少額短期保険(ミニ保険)会社とは
生保会社は金融庁長官の免許業者ですが、少額短期保険会社は財務局への登録制です。財務局登録業者のリストを見ていると、損保会社のほか、多くの有名な会社の名を冠した会社が名を連ねています。
10年前、保険業法改正に伴い、「少額短期保険」(ミニ保険)と呼ばれる保険商品が登場しました。ミニ保険は、少額短期保険会社が扱う保険商品で、少額短期保険会社は、金融庁財務局に現在、87事業者が登録されています。

◆ミニ保険のミニの内容
ミニ保険の保険期間は1年~2年以内で、保障性商品の引受けのみを行う事業とされ、死亡保険、傷害疾病医療保険、重度障害保険、傷害死亡保険、損害保険など通常想定される保険のほか、低発生率保険と分類されるアイデア保険と言えるものを取り扱うとされています。
ミニ保険の保険金額は少額に限定されており、低発生率保険の保険金限度額は1千万円、それ以外の各保険の保険金額にはそれぞれ保険限度額があり、その各加入保険の合計額として1千万円が上限とされています。

◆ミニ保険の生命保険料の生保控除
ミニ保険会社は、生命保険も取り扱えることとなっていますが、ミニ保険会社との契約による生命保険料は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないので注意が必要です。
所得税法上、生命保険料控除の対象となるのは、保険業法2条3項の生命保険会社又は同条8項の外国生命保険会社等との保険契約であることとされているからです。
少額短期保険会社は、保険業法2条17・18項で規定されており、保険業法上、生命保険会社とは別の保険業として区分されているので、たとえ死亡保障のために交わした生命保険契約であっても、少額短期保険会社との保険契約は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないのです。

◆タックスアンサーでは
国税庁のタックスアンサーでは、ミニ保険会社には触れずに、外国で契約した保険契約、保険期間5年未満の一般・介護保険、これらは生保控除の対象にならないと案内しています。
なお、ミニ保険の生命保険金も相続税法での扱いは同じです。

税務トピックス 2017月06月27日

耐久性向上改修工事をした場合の減税措置の見直し

2017年度税制改正において、既存住宅の長期優良住宅化促進のため、耐震・省エネリフォーム減税の特例を拡充し、同特例の適用対象となる工事に特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」を追加するとともに、税額控除率2%の対象となる住宅借入金等の範囲に、特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」の費用に相当する住宅借入金等を追加します。

一定の「耐久性向上改修工事」とは、小屋裏、外壁、浴室、脱衣室、土台、軸組等、床下、基礎若しくは地盤に関する劣化対策工事又は給排水管若しくは給湯管に関する維持管理若しくは更新を容易にするための工事をいい、認定を受けた長期優良住宅建築計画に基づくものや、工事費用(補助金等の交付がある場合には、補助金等の控除後の金額)の合計額が50万円を超えることなど、一定の要件を満たすものが対象となります。
耐久性向上改修工事をした場合の減税措置は、改修資金が住宅ローンの場合と自己資金の場合の2つあります。

ローンの場合は、特定の省エネ改修工事と併せて行う工事に対して適用され、最大で12万5千円が5年間控除されます。
自己資金の場合は、耐震改修工事又は省エネ改修工事と併せて行う工事に対して適用され、最大で50万円がその年の所得税から控除されます。
このほか、固定資産税が工事翌年度に3分の2減額される措置が設けられます。

また、耐久性向上改修工事の証明書の発行は、住宅の品質確保の促進等に関する法律に規定する登録住宅性能評価機関、建築基準法に指定する確認検査機関などが行うものとし、その他の要件は、現行の同特例と同様となります。
なお、省エネ改修については、適用要件を合理化し、現行の必須要件である「全ての居室の窓全部の断熱改修(全窓要件)」を、住宅全体の省エネ性能(断熱等級4など)の改修により確保した場合も適用されます。
上記の改正は、増改築等をした居住用家屋を2017年4月1日から2021年12月31日までに自己の居住の用に供する場合に適用されますので、該当されます方は、ご確認ください。

コラム 2017月06月27日

経営者個人保証解除の条件

全国銀行協会と日本商工会議所などが、強制力のない自主ルールとして「経営者保証に関するガイドライン」を策定し、銀行借入に付随する経営者(社長)個人保証の解除を徐々に進めています。そこで、かつては銀行融資において常識であった経営者個人保証の解除の要件を考えてみたいと思います。

 よく考えてみれば、企業融資に必ず社長個人保証がつくというのは、おかしな常識です。株式会社は株主有限責任に見られるように、個人の責任を限定的にすることにより、個人の出資をしやすくし、会社でビジネスリスクを取りやすくしたものです。社長といっても、会社とは別人格というのが前提であり、別人格であれば、会社は倒産しても社長個人は生き残ることができるはずです。しかるに、会社への融資について、社長の個人保証をつけ、会社が破綻したときには、社長の個人財産まで身ぐるみはぎとられるようでは、個人で事業をやっているのと何ら変わらなくなってしまいます。

一方、銀行側も、社長の個人財産まで立ち入って、個人への生活を脅かしながら、会社への融資金に対する返済請求を行うのは、気が進まない仕事です。また、社長が多額の隠し財産を持っていることはそれほど多くありませんので、効率のいい仕事でもありません。

 それではなぜ、銀行は社長個人の保証を要求するのでしょうか。そこには大きく二つの理由があると思われます。

 第一は社長の心構えです。社長には全身全霊をかけて経営にあたってほしいのです。会社は個人とは別物だから、適当に仕事をして、会社がつぶれても自分の財産だけはしっかり守り、安穏の生活を確保しようという社長では安心して融資はできません。自分の全財産をかけて仕事をしているという心意気が必要です。

 第二は決算書の透明性です。決算書は経営者自身が作成しますから、経営者が自分に都合のいいように作るリスクが常に存在します。上場企業のように会計監査人の監査を受けていれば別ですが、大部分の中小企業は会計監査を受けていません。銀行は決算書の正確性に対する担保を持っていませんから、粉飾決算があったときの用心に、会社以外の返済財源を確保しておく必要性があるのです。会社を個人の節税組織と考えているような社長なら、個人財産も含めて返済財源としなければなりません。逆にいえば、社長が誠心誠意経営を行い、決算書に嘘がなければ、社長個人保証は不要ということになります。銀行は預金者保護の観点から貸出金の回収に全力を尽くすことが求められますが、嘘偽りのない決算書の提出を受け、社長が精一杯事業に励んだ結果として会社が倒産したのであれば、貸倒責任を自分で被ることに異存はないはずです。

社長個人が会社の責任から切り離されれば、会社が果敢にリスクに挑戦することができるようになりますし、有能な社長の起業への再挑戦も容易になります。そうしたビジネス環境を整備することがこれからの日本において望ましいものであることは言うまでもありません。(了)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

税務トピックス 2017月06月20日

タワマン高層階は固定資産税増税

平成29年度税制改正の関連法が3月末に成立したことを受け、4月以降に購入したタワーマンション物件の固定資産税が見直されています。取得価格によっては年間の税負担が10万円以上変わることもあり得るので、しっかり内容を把握しておきたいところです。

固定資産税が見直されたのは、①今年4月1日以降に売買契約を締結する新築物件、②マンションの高さが60メートルを超え、建築基準法上の「超高層建築物」に該当する物件――の両方に当てはまるタワーマンションです。

これまでは階数にかかわらず、建物全体の固定資産税額を区分所有の面積に応じて按分していましたが、新たな計算方法では建物全体の税額は据え置いて、1階上がるごとに税負担が0.26%上がるように按分していきます。ちょうど中間に当たる階では税負担はこれまでと変わらず、それより低層階では減税に、高層階では増税されることになります。仮に50階建てのマンションで部屋の面積が同じであれば、40階なら税額は1階より約10%、50階なら約13%高くなる計算です。

ポイントは、すでに住んでいる人には影響がないという点と、4月以降に契約する物件でも中古マンションであれば対象にならないという点。タワーマンションの高層階の購入を考えていて、固定資産税が気になるという人は、買うのが中古物件であれば負担増を免れることができます。
<情報提供:エヌピー通信社>

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