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税務トピックス 2021月08月10日

路線価の全国平均が6年ぶり下落

 2021年の相続税路線価の全国平均が前年比0.5%減となり、6年ぶりに下落したことが国税庁の発表で明らかになりました。コロナ禍の感染拡大の影響を受けて都心部のビジネス街などで価額が下がり、39の都府県で前年を下回りました。

相続税路線価は、毎年1月1日時点での一定の範囲内の道路(路線)に面した土地を評価するもので、国税庁が1年に1度公表しています。国土交通省が毎年3月に発表する「公示地価」の8割程度の価額が目安とされ、今年1月1日~12月31日に相続や贈与で受け取った土地に、今回発表された路線価をもとにした税額が適用されます。

都道府県別では、前年に価額が高騰していた東京都や大阪府など13の都府県がマイナスに転じ、39都府県で前年を下回りました。東京都では1.1%減少し、8年ぶりに前年を割り込んでいます。下落率が最も大きかったのは静岡県の1.6%でした。

一方で前年比高騰となったのは7道県にとどまり、昨年に全国最大の上昇率である10.5%を記録した沖縄県も伸び率は鈍化して1.6%になりました。

都道府県庁所在地別でみると、前年比で下落したのは22都市で、14年の21都市以来の多さとなりました。一方、高騰したのは8都市となり13年の7都市以来の少なさです。

路線価の全国1位は36年連続で東京・銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前にある銀座中央通りとなりましたが、9年ぶりに価値が下がって1平方メートルあたり4272万円となりました。

路線価は1月時点の価額を示すことから、それ以降に価値が急落したことが明らかな土地は減額補正の対象となることがあります。昨年はコロナ禍の影響により大幅に地価が下がった大阪市の一部地域で減額補正が実施されました。今年も大幅な地価の落ち込みがみられる場合、同様の措置がとられる可能性があります。

<情報提供:エヌピー通信社>

コラム 2021月08月10日

《コラム》令和2年度第3次補正予算 事業承継・引継ぎ補助金

◆事業の目的
事業承継・引継ぎ補助金は、中小企業者等が事業承継、事業再編及び事業統合を契機として新たな取り組みや広報活動を行う事業について、その経費の一部を補助することにより、事業承継、事業再編及び事業統合を促進し、我が国経済の活性化を図ることを目的としています。本事業のうち、事業再編・事業統合に伴う中小企業者等の事業承継を契機とする新たな取り組み(設備投資、販路開拓等)や廃業に係る費用の一部を補助する事業として、本公募要領においては、「創業支援型」、「経営者交代型」及び「M&A型」の 3類型あります。

◆対象となる事業承継について
(1)創業支援型
廃業を予定している者等から有機的一体として機能する経営資源を引き継いで創業して間もない中小企業者等
(2)経営者交代型
事業承継を行う中小企業者等
(3)M&A型
事業再編・事業統合等を行う中小企業者等
※型によっては産業競争力強化法に基づく認定市区町村又は認定連携創業支援事業者により特定創業支援事業を受ける者等、一定の実績や知識等を有している者であることや、地域の雇用をはじめ、地域経済全般を牽引する事業等の創業を契機として、引き継いだ経営資源を活用して経営革新等に取り組む者であることが要件に加わります。

◆補助対象者
中小企業基本法第2条に準じた中小企業者等で下記の要件を満たすもの
(1)日本国内に拠点もしくは居住地を置き、日本国内で事業を営む者
(2)地域経済に貢献し、地域の雇用の維持、創出や地域の強みである技術、特産品で地域を支える等、地域経済に貢献している者
(3)法令順守上の問題を抱えている中小企業者等でないこと等

◆補助上限額、補助率等
創業支援型と経営者交代型の上限が400万円で、M&A型が上限800万円。下限はいずれの型も100万円。補助率は補助対象経費の3分の2以内。

税務トピックス 2021月08月3日

(前編)2021年度税制改正:電子帳簿保存制度を抜本的見直しへ!

2021年度税制改正により、経済社会のデジタル化を踏まえて、経理電子化による生産性向上、テレワーク推進、記帳水準向上及び適正な課税の実現等の観点から、電子帳簿保存制度が抜本的に見直されます。

電子帳簿保存法では、7年間(一部の書類は10年間)の保存が義務づけられている国税関係の帳簿書類は、税務署長の承認を受ければ電子データとして保存できます。
現行、帳簿書類の電子保存のシステム要件では、
①PC等の閲覧用のモニター、説明書の備付け
②検索機能、訂正削除履歴の確保などがありますが、これからは①を満たせば、電子保存が可能になり、①と②の両方を満たすと、税制上のメリット(過少申告加算税の額から申告漏れに係る税額の5%相当額を控除等)があります。

スキャナ保存制度のシステム要件では、検索機能の確保や訂正削除履歴の確保などがありますが、今回の見直しによって、検索要件は日付・金額・取引先のみに簡素化(帳簿書類の電子保存も同様)されます。

(後編へつづく)

(注意)
上記の記載内容は、令和3年6月14日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

税務トピックス 2021月08月3日

(後編)2021年度税制改正:電子帳簿保存制度を抜本的見直しへ!

(前編からのつづき)

また、帳簿書類の電子保存とともに、電子保存開始前に必要でした税務署長による事前承認が廃止され、その他、電子取引のデータ保存義務でも同様に検索要件が簡素化され、売上高1,000万円以下の事業者は全ての検索要件が不要になります。

内部統制要件では、スキャナ保存特有の要件であるタイムスタンプ付与までの期限が3日以内から最長約2ヵ月以内までに緩和されます。
さらに、保存後の社内での原本とデータの突合作業である定期検査実施までは原本の廃棄ができませんでしたが、スキャナ後、すぐに原本を廃棄でき、2名以上での事務処理という相互けん制要件を廃止して1名での事務処理も可能となり、書類への自書要件も廃止、自書も不要になります。

2020年3月時点では承認件数が約4,000件に過ぎなかったスキャナ保存でしたが、スキャナ保存導入の際、厳しかった内部統制要件が今回、抜本的に見直されたことにより、ペーパレス化が推進されるか注目されております。
今後の動向にも注目です。

(注意)
上記の記載内容は、令和3年6月14日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

コラム 2021月07月27日

《コラム》厚生労働省が推奨する「履歴書」の様式を見直しました

◆厚生労働省が履歴書様式を見直し

2021年4月、厚生労働省は「新たな履歴書様式例の作成について」を発表し、推奨する新たな履歴書の様式例を公表しました。
従来、JIS(一般社団法人日本規格協会)規格の解説の様式例にあった「履歴書」が長年推奨されていましたが、2020年7月にJIS規格の解説の様式例から履歴書が削除されたため、厚生労働省が新たな履歴書の推奨様式例を検討していました。

 

◆旧JIS規格「履歴書」様式からの変更点

今回公表された、厚生労働省が推奨する履歴書の新様式例では、まず性別欄が大きく変更されています。
従来の性別欄は、〔男・女〕の選択式でしたが、昨今のLGBT等に代表されるように、性自認についての意識の高まりを受け、任意の記載欄となったことが注目されます。

他にも、従来のJIS規格「履歴書」様式の末尾の方にあった、「通勤時間」、「扶養家族数(配偶者を除く)」、「配偶者」、「配偶者の扶養義務」といった項目が削除されています。
通勤時間や家族構成などは、本人の職業能力とは直接関係ない事項であり、採用を決定する際の選考基準とすることは適切でないため、公正な採用選考を確保する観点から削除されたようです。

 

◆入社後に本人に確認することが増えます

今後、採用選考時に新様式の履歴書が提出されることが増えるでしょう。
性別や家族構成など、これまで当然のように「履歴書」で確認していた項目が削除されましたので、入社時の手続き、特に雇用保険や社会保険の被保険者資格取得手続きなどのために、改めて本人に配偶者や扶養家族に関する情報を確認する必要が出てきます。

入社後に入手が必要な情報については、事前にチェックリストや社内の申請書式を用意するなど、新たな準備が必要になりますので、注意しましょう。

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