お知らせ/トピックスTOPICS

税務トピックス 2019月02月12日

消費税還付や海外取引に国税ギラリ

 消費税調査や海外取引法人への法人税調査で発覚する申告漏れ所得と追徴税額が、ここ数年で急速に増えています。国税庁によると、平成29年度の消費税調査による追徴税額の総額は748億円で、5年前の474億円と比べて57.8%増にもなりました。また、29年度の法人税調査で把握された申告漏れ所得は9996億円で5年前から4億円の微増でしたが、海外取引にかかる申告漏れ所得に限れば5年前の2452億円から3670億円へと49.7%増でした。

消費税や海外取引にからむ不正としては、インターネットで海外旅行客向けのツアーを販売するA社が、ソフトウェア取得の対価を消費税の課税仕入れとして多額の還付申告をしたケースがあります。実際には取得の事実はなく、無申告法人に虚偽の契約書を作成させ、申告の際の添付資料にしていました。

また、自動車部品の卸売業を営むB社は租税回避地に100%子会社を設立。子会社は決算書で、グループ会社への売上割合が本来は55%であるにもかかわらず、45%として申告していました。この虚偽申告は、「外国子会社合算税制」の適用を免れるためのものです。外国子会社の売上の過半がグループ会社以外の第三者取引によるものでなければ外国子会社合算税制の対象となりますが、B社の子会社の第三者取引割合は45%(100%グループ会社への売上55%)であるため、B社は子会社の売上も合算して法人税を納めなければなりませんでした。

広告代理店業を営むE社は、自社所有の社員専用宿舎の空き部屋を民泊として観光客などに貸し出し、代表者が個人名義で代金を受け取っていましたが、申告除外していました。税務署は代表者が使用するパソコン内の民泊仲介サイトのアカウント情報から取引履歴を確認。税務申告の際に民泊収入を含めず、消費税額を圧縮していた事実を把握しました。

<情報提供:エヌピー通信社>

お知らせ 2019月02月5日

(前編)国税庁:仮想通貨関係FAQを公表!

 国税庁は、仮想通貨関係FAQ(よくある質問)を公表しております。
それによりますと、国税庁では、仮想通貨取引に関する所得について、納税者自身による適正な納税義務の履行を後押しする環境整備を図っており、簡便に所得計算できる様式や方法、相続時の仮想通貨の評価方法などを仮想通貨関係FAQにおいてまとめております。

仮想通貨取引により生じた利益は、原則、雑所得に該当し、確定申告が必要ですが、納税者は申告しようにも仮想通貨の年間の売却金額等を記録しておらず、所得計算が困難なケースが多いと言われておりました。
そこで、FAQにおいて、正確な所得計算が簡便にできるよう、仮想通貨の年間の売却金額や購入金額等が記載された「年間取引報告書」などが仮想通貨交換業者から顧客(納税者)へ提供されるとしております。
2019年1月以降、「年間取引報告書」が各仮想通貨交換業者から提供される予定で、納税者が年間取引報告書の内容等に基づき入力することで、申告に必要な所得金額等が自動計算される「仮想通貨の計算書」が国税庁ホームページで公開予定としております。

(後編へつづく)

(注意)
上記の記載内容は、平成31年1月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

税務トピックス 2019月02月5日

国税庁予算案、前年度比0.5%増

 政府がこのほど閣議決定した2019年度予算案では、一般会計の総額が101兆4564億円となり、初めて100兆円を超えました。高齢社会化で医療・年金といった社会保障費の増加が止まらないことに加え、10月に控える消費増税に伴う経済対策に2兆280億円を計上したことが理由です。

 新規国債発行額は32兆6598億円と9年連続で前年を下回ったものの、財源の当ては預金保険機構からの利益剰余金の国庫返上といった税外収入や、増税する消費税収頼みというのが実情です。

 国税庁の19年度予算は7059億1500万円で、18年度当初予算の7026億4700万円から32億6800万円増えました。情報化経費、納税者利便向上経費、国際化対策経費、庁・局署一般経費などが軒並み増え、特に国税庁が近年の重点課題として挙げる国際化への取り組みにかかる経費は、前年比から1割の伸びとなっています。一方、導入4年目を迎えるマイナンバー制度の関連費用は53億5900万円から42億5800万円へと2割以上削減されました。

<情報提供:エヌピー通信社>

お知らせ 2019月01月22日

ふるさと納税の返礼品は50万円まで非課税  提供:エヌピー通信社

 年末が近づき、今年の分のふるさと納税をどこに寄付するか迷っている人も多いかもしれません。高額納税者ともなれば控除対象となる寄付上限額も高く、それだけ多くの返礼品を受け取ることができますが、返礼品であってももらいすぎると税金がかかることを忘れてはいけません。

 ふるさと納税の返礼品は「一時所得」に当たり、所得税の対象です。税金がかかる境界線はずばり50万円。受け取った返礼品の価値が50万円を超えるなら、所得税が課されます。ただし50万円以下でも必ず非課税とは言い切れません。非課税になるのは、あくまで一時所得の総額が50万円以下の場合で、返礼品以外の収入があるなら、その分が加算されることになります。

 問題は、返礼品に値札が付いているわけではないので、いつ50万円を超えたかが分からないという点です。こればかりは自治体に聞くしかないらしく、万が一にも国税に目を付けられたくないなら、50万円を超えそうだというタイミングで価格を問い合わせるしかないようです。

 そして、一時所得を計算する際には「その収入を生じた行為をするため、又は、その収入を生じた原因の発生に伴い、直接要した金額」を差し引けることとなっています。それでは返礼品を得るために要した「寄付金」は経費にならないのか――。答えは残念ながらNOです。寄付はあくまで寄付であり、返礼品の〝代金〟ではないということだそうです。

<情報提供:エヌピー通信社>

お知らせ 2019月01月22日

《コラム》公的年金制度 今後の動向

◆高齢者人口増加と社会保障費の増大
 総務省によると65歳を超える高齢者の人口は3,557万人(2018年9月時点)。前年から44万人増加しています。総人口に占める高齢者の割合は28.1%で70歳以上が占める割合は初めて2割を突破しました。高齢者人口は2000年の2,204万人から18年間で6割も増加しています。それに伴い社会保障費が増大し18年度は約32兆円、国家予算の3割に当たります。今後も少子高齢化は進みます。今までのように「多くの現役世代が高齢者の保障を支える」賦課方式は継続が難しくなるので見直しをする事になるでしょう。

◆受給開始年齢は引き上げか
 1942年に現在の公的年金制度の基礎となる労働者年金保険法ができた時は受給開始年齢は55歳でした。何度かの制度見直しで86年に国民年金、厚生年金ともに65歳支給開始となりました。しかしそれから30年たち現在では65歳になっても再雇用等で現役を続ける人が増えています。今年の4月には総務省の財政制度審議会で受給開始年齢の68歳への引き上げが提言されています。自民党の総裁選挙討論会では安倍総理が「現在60歳から70歳の間で任意に変動させられる年金の受給開始年齢を70歳以降まで広げる仕組みについて「3年で導入したい」と述べたそうです。生産年齢人口減少を補うにも高齢者に継続就業してもらいたいという事でしょう。

◆高額所得高齢者に負担の波が来ている
 受給開始年齢の引き上げはすべての高齢者に影響がありますが、特に高額所得高齢者を狙い改定されるケースが目立ちます。8月にも高額療養費の上限引き上げ、介護保険料の自己負担額の引き上げ、年金以外の収入が1,000万円を超える人について公的年金控除の控除額が縮小される見通しもあります。また、給与所得控除が最低220万円認められていましたが195万円に縮小され、適用できる基礎控除も新たに所得制限ができました。
 また、在職老齢年金制度は廃止の方向で検討され、年金がカットされる事がなくなるかもしれません。カットされないのはいいのですが、支給開始が遅くなるならあまり変わりないかなとも思えます。今後の行方が気になるところです。

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