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税務トピックス 2023月10月3日

(後編)インボイス制度:仕入税額控除の要件

(前編からのつづき)

(1) 公共交通機関特例の対象として適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送
(2) 適格簡易請求書の記載事項(取引年月日を除く)が記載されている入場券等が使用の際に回収される取引((1)に該当するものを除く)。
(3) 古物営業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの古物(古物営業を営む者の棚卸資産に該当するものに限る)の購入
(4) 質屋を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの質物(質屋を営む者の棚卸資産に該当するものに限る)の取得
(5) 宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの建物(宅地建物取引業を営む者の棚卸資産に該当するものに限る)の購入
(6) 適格請求書発行事業者でない者からの再生資源及び再生部品の購入
(7) 適格請求書の交付義務が免除される3万円未満の自動販売機及び自動サービス機からの商品の購入等
(8) 適格請求書の交付義務が免除される郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物サービス(郵便ポストに差し出されたものに限る)
(9) 従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)

(注意)
 上記の記載内容は、令和5年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

税務トピックス 2023月10月3日

(前編)インボイス制度:仕入税額控除の要件

 インボイス制度(適格請求書等保存方式)の下では、一定の事項が記載された帳簿及び請求書等の保存が仕入税額控除の要件とされます。
 適格請求書のほか、保存すべき請求書等には下記の書類等が該当します。
①適格簡易請求書
②適格請求書又は適格簡易請求書の記載事項に係る電磁的記録
③適格請求書の記載事項が記載された仕入明細書、仕入計算書その他これに類する書類(書類に記載すべき事項に係る電磁的記録を含む)など
④卸売市場において出荷者から委託を受けて卸売の業務として行われる生鮮食料品等の販売や、農業協同組合、漁業協同組合又は森林組合等が生産者(組合員等)から委託を受けて行う農林水産物の販売(無条件委託方式かつ共同計算方式によるものに限る) といった取引について、媒介又は取次ぎに係る業務を行う者が作成する一定の書類(書類に記載すべき事項に係る電磁的記録を含む)等

 なお、請求書等の交付を受けることが困難であるなどの理由により、次の(1)~(9)の取引については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められますので、あわせてご確認ください。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和5年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

コラム 2023月09月26日

《コラム》災害に遭った時 災害見舞金と税金

◆個人への災害見舞金と税の関係
 災害見舞金はその名の通り、被災した人や企業に支払われるお見舞金です。例えば、個人が被災した際に自治体から支払われるものや、所属している企業から従業員に支払われるもの等があります。
 個人が受領する災害見舞金等に関しては①被災者生活再建支援法による被災者生活再建支援金など、支給する法令の規定上非課税とされているもの、②心身又は資産に加えられた損害について支払を受ける義援金や見舞金で、その受贈者の社会的地位、贈与者との関係などに照らし社会通念上相当と認められるものについては非課税とされています。

◆法人から従業員等への災害見舞金
 法人から従業員等への災害見舞金については損害につき支払いを受ける相当の見舞金であれば、所得税は非課税となり、法人側は福利厚生費として損金算入が可能です。相当の見舞金とは、法人が被災者の所有資産の被害の程度に基づき見舞金の額を決めるなどの一定の基準をもって支給額を定めているものを言います。
 この「一定の基準」については、社内規定等で定めていることを指しますが「災害を機に新たに定めた規定等であっても該当するものとして取り扱う」とされています。
 また、退職した従業員・採用内定者・従業員の親族等に対して従業員と同一の基準で支給した災害見舞金であっても、法人の福利厚生費として損金の額に算入可能です。

◆取引先への災害見舞金
 法人が災害前の取引関係の維持・回復を目的として、取引先に対して行った災害見舞金の支出や事業用資産の供与等に要した費用は、交際費等に該当しないものとして損金の額に算入されます。受け取った側は益金として処理が必要です。
 ただし、法人が取引先の役員や使用人に対して個別に支出する災害見舞金については、取引先救済のための費用ではなく、慰安や贈答に該当する費用と判定されるため、交際費等として取り扱われます。

◆取引先への見舞金に類する取扱い
 取引先に対する売掛金等の免除、低利又は無利息による融資の通常収受すべき利息との差額、自社製品等の被災者に対する提供についても、損金算入が認められています。

コラム 2023月09月26日

《コラム》人手不足にならない企業のしていること

◆人口減少が止まらない
 総務省の統計では2022年12月時点で日本の15歳から64歳人口は前年同月比0.28%、20万8千人も減っています。これから働く年齢となる15歳未満人口は同9万3千人も減少しています。総人口の推移をみると2019年以降加速して減少しており2023年5月時点の概算では総人口は前年同月比57万人減となっています。

◆人手不足にならない企業の方法とは
 そのような中で新型コロナの5類移行を受け採用活動が活発化して人手不足感が高くなっています。このような背景でも人手が不足していない企業もあり、帝国データバンクの調査で「人手が不足していない要因」を調査すると、主に次のような施策を施している企業の姿が見えてきました。
①賃金、賞与の引き上げ(51.7%)
②働きやすい職場環境作り(35.0%)
③定年延長やシニアの再雇用(31.2%)
④福利厚生の充実(26.6%)
⑤公平で公正な人事制度(22.0%)
 上記②の「働きやすい職場環境」とは清潔保持、休憩スペース、社内相談窓口の設置などです。④⑤は労働者自身が成長を感じられたり、安心できる職場にあるという施策です。他には個人の事情で長時間働けない人材にはそれに応じた働き方を提供する弾力性も求められるでしょう。

◆人材に心配りが求められる時代
 世界的な物価高騰を受け実質賃金が低下する中、賃金や賞与の引き上げに取り組めない企業(取り組む姿勢のない企業)は従業員満足度や安心感が下がり優秀な人材は流出します。運よく採用できても人を育てることをしないと早期離職につながります。ただ賃金がすべてではありません。
 「人は石垣、人は城」という昔の言葉がありますが、会社を支える一番の力は信頼できる人の力です。会社を信頼してくれる従業員が一人でも多く育つよう企業は自らの進む先を示しつつ率先して変革し、働く環境整備にも配慮が必要でしょう。

税務トピックス 2023月09月19日

(後編)インボイス制度:10月1日前後の取引の適用関係に注意!

(前編からのつづき)

 なお、電気料金等のように検針日基準で売上及び仕入れを計上している場合、検針した期間に10月1日を含んでいても、検針日基準で売上及び仕入れを計上している限り、10月1日前後の取引を厳密に区分する必要はありません。

 また、未成工事支出金及び建設仮勘定に係る課税仕入れの計上時期については、建設工事等の目的物の引渡し又は完成の日の属する課税期間の課税仕入れとすることができ、その引渡し等の日(課税仕入れを計上する日)が2023年10月1日以後であっても、その未成工事支出金等の基礎となる課税仕入れに含まれる10月1日前の取引については、区分記載請求書等保存方式により仕入税額控除の適用を受けることができます。

 その他、短期前払費用に係る課税仕入れの計上時期については、その支出した日の属する課税期間の課税仕入れとすることができ、短期前払費用に係る取引に係る売手における課税売上の計上時期(課税資産の譲渡等の時期)が2023年10月1日以後であっても、買手において同日前までに課税仕入れを計上しているものは、区分記載請求書等保存方式により仕入税額控除の適用を受けることができます。

(注意)
 上記の記載内容は、令和5年8月1日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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